ユニコーンSに出走予定のぺリエール(撮影:高橋正和)

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 関東圏も梅雨入りとなって晴れ間の少ない週中…。雨模様の日が多くてジメジメした一週間だった。週末は天気回復を期待したいところだ。

 開催は今週も「東京・阪神・函館」の3場。重賞は日曜日に2つ。阪神競馬場で牝馬限定のハンデGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)。東京競馬場では3歳のダートGIIIユニコーンS(東京・ダート1600m)が行われる。

 注目は、今後の3歳ダート勢力図を決めるユニコーンS。近年は荒れ傾向となっているが今年はどんな結末となるのか? 過去10年データを使って、いつものようにレース傾向と馬券ヒントを探っていこう。

1.9年連続馬券圏内キープの3番人気馬も昨年は不発?

 まずは人気上位馬の過去の成績チェックから。

 1番人気馬は、過去10年でわずか2勝。ルヴァンスレーヴ(18年)、カフェファラオ(20年)という共に関東馬の2頭だけ。成績は【2-2-0-6】。1番人気の成績としてはイマイチである。

 2番人気馬は過去10年で3勝、成績は【3-1-0-6】とこれも今一つ。ところが3番人気馬だけは、過去10年で3勝、成績は【3-2-4-1】と抜群の好成績。昨年で途切れてしまったが、それまでは9年連続で馬券圏内をキープしていた。今年もどれが3番人気になるのかは気になるところだ。

 上位3番人気までで合計8勝。しかし近2年はともに7番人気馬の勝利だった。おかげでレースは荒れ傾向に向かっている。さて今年は? 昔のように堅く収まるのか、それともトレンドの荒れ傾向継続となるのか。かなり興味深い一戦となる。

2.ドラゴン名の付くレースは要注意?

 3歳勢によるダートのオープン戦は、前半戦はここまで重賞こそないものの、リステッドを含めれば合計6レースも用意されている。

ヒヤシンスS(L・東京・ダート1600m)
昇竜S(OP・中京・ダート1400m)
伏竜S(OP・中山・ダート1800m)
端午S(OP・京都・ダート1400m)
青竜S(OP・東京・ダート1600m)
鳳雛S(L・京都・ダート1800m)

 の6つだ。「竜」というドラゴンネームのつくレースが多いのは気になるところ。

 そして、ユニコーンSでの過去10年馬券圏内31頭(13年は3着同着)内で、前走がこれらのレースだったのは、20頭にも及ぶ。しかも過去10年でこれらの前走組が1頭も絡まなかった年はない。特にユニコーンSと同じ東京ダート1600m戦で行われる青竜S組は、昨年も人気薄が2頭絡むなど見逃せない存在。しかし今年、前走青竜Sからは7着だったラフエイジアンしか出走していない。

 反対に今年出走数の多い「前走1勝クラス(500万クラス)」というのは、過去10年でも3着までが精一杯。今年はどんな結果となるのだろうか?

3.優勢なのは東西どちら? 狙える騎手は?

 次に関東と関西の比較。これは、1着馬は過去10年で関東4勝・関西6勝。馬券圏内31頭では、関東14頭・関西17頭。やはりわずかに関西馬のほうが優勢のようだ。ちなみに過去10年では複数勝っている調教師はいない。騎手も、戸崎圭が2勝しているくらいで、あとはすべて違う騎手の勝利だ。ここからは傾向は掴みづらいといえる。

 次に枠順の傾向。

 これも過去10年、1着馬はほぼ満遍なく、枠順の有利不利はなさそう。馬券圏内31頭でも、極端な傾向は出ていない。ここからも絞り込みは難しい。

4.ローテと血統はどう絞る?

 前走ローテは、項目2でも述べたように6つのオープン戦がポイントとなる。

 だが唯一「前走昇竜S」からというのは過去10年ではいない。今年はグレートサンドシーがここに当てはまる。ちょっと気になる要素だ。

 ちなみに前走「UAEダービー」「兵庫CS」というパターンも過去2頭ずつ馬券圏内実績にはなっている。ペリエール、サンライズジークは問題なし。

 さらに今年は前走「伏竜S」「端午S」組が不在。ならば「鳳雛S」組が人気薄から割り込むなんてパターンもあるのかも…。

 最後は血統。

 昨年は名前を出して指摘していたヘニーヒューズ産駒のセキフウが9番人気ながら2着になってくれたが、今年も同産駒は3頭出走予定。特にペリエールは要注意となりそうだ。

(netkeiba編集部)