重賞初制覇を狙うビッグリボン(c)netkeiba.com

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 過去10年間で1~3番人気に支持された延べ30頭で【2-3-4-21】と苦戦する一方で6番人気以下馬が8勝。シーズン末期の牝馬限定ハンデ戦というだけあって、一筋縄では収まらないケースが続いている。

 ちなみにトップハンデを背負った馬も【1-1-1-8】と苦戦傾向で、逆に斤量51kg以下の馬たちが【4-4-0-48】なら侮れない。昨年こそオークス3着ウインマイティーの復活劇が見られたが、18年から4年連続で3勝クラスで敗れた馬が勝っているように難解なレースだ。

 ◎ビッグリボンは泥田のような菊花賞を勝ち、ジャパンカップでアーモンドアイのレコードをサポートしたキセキの全妹。長い休養を2度ほど挟んでいるだけに5歳となった今も10戦に満たないキャリアしかないが、全兄同様に馬格に恵まれており豊かな将来性が垣間見える。

 前走の福島牝馬Sは重賞初挑戦でハナ差2着。奇しくも3歳時の忘れな草賞でも先着を許した因縁の相手だったが、重賞タイトルに手が届くことを示した1戦でもあった。

 〇サンカルパは房総特別優勝馬。重賞キャリアは2勝クラス時代に紫苑Sに挑戦して勝ったスタニングローズから0.7秒差9着のみ。ただし、この時は3角手前から進出し、逃げたサウンドビバーチェ、勝ちにいったスタニングローズと馬体を併せるように4角を回る正攻法の競馬で力尽きた。

 母は南米アルゼンチンのスプリンターで距離はギリギリかもしれないが紫苑Sのレース内容は印象的だった。

 ▲ランスオブアースはダートで3勝。3歳時には関東オークス、兵庫チャンピオンシップいずれも3着とダートグレード入着経験がある。芝コースは新馬、未勝利時代に3戦して4着、5着、13着。前走は久しぶりの芝コースだったが勝ち馬から0.5秒差4着とめどを立てている。

 エピファネイア産駒なので基本的にはダートよりも芝向きのはず。まだ格下馬ではあるが、ハンデ戦ならチャンスはあるとみた。

 △ストーリアはハンデ戦52kgだった中山牝馬Sの2着馬。前走は別定重量戦で55kgを背負って1番人気5着。しかし、自分から動いていって勝ち馬から0.3秒差なら評価を落とす必要もない。

 外枠、スローペースに泣かされた3走前の初音S以外は大きく崩れることなく順調にキャリアアップを果たしている。後方待機策だったとはいえ秋華賞で0.4秒差なら、距離の不安もなさそうだ。

 連覇を狙う△ウインマイティー、2歳時とはいえアルテミスS4着、3歳春のフローラS3着のシンシアウィッシュまで押さえておきたい。