息ピッタリのアイファーテイオーと藤懸貴志騎手(今年3月撮影、ユーザー提供:璃梨さん)

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 藤懸貴志騎手がユニコーンステークス(3歳・GIII・ダ1600m)のアイファーテイオー(牡3、栗東・鮫島一歩厩舎)で2年ぶりの重賞制覇を目指す。

 藤懸騎手はデビュー13年目の30歳。キャリアハイは2年目の16勝だが、今年は既に8勝を挙げている。その人気も2、7、6、1、13、5、9、7と伏兵が多く、単勝回収率は驚異の179%だから、まさに穴党の味方だ。また、勝率の6.8%は過去最高だった21年の5.4%を超えるベストの数字。これまで度重なるケガなどで苦しい時期もあったが、節目の30歳を迎えて波に乗ろうとしている。

 アイファーテイオーとはデビューから7戦連続のタッグとなる。デビュー2戦は前に行って結果を残せなかったが、3戦目で控える競馬を試し、待望の初勝利。続く1勝クラスも鮮やかに差し切って、オープン昇級を果たした。その後、伏竜Sでも4着に健闘。前走の鳳雛Sは10着に終わったが、当時は典型的なスローの前残り決着。最後方から運んだアイファー&藤懸騎手には厳し過ぎる展開だったので、評価を落とす必要はない。

 藤懸騎手はこれまで重賞に39回挑戦。21年マーメイドSのシャムロックヒルで待望の初勝利を手にした際には、その思い切った手綱捌きはもちろん、実直なインタビューでも大きな話題となった。ここで2つ目のタイトルをつかみ取り、再び「穴の藤懸」を全国にアピールしたい。