ヒトツの父でもあり、国内外で産駒が活躍するモーリス(c)netkeiba.com

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 故障のため今年1月に引退した豪G1・3勝のモーリス産駒ヒトツ(Hitotsu、牡4)が、父のけい養先でもある豪州のアローフィールドスタッドで種牡馬入りすることがわかった。種付け料は22,000豪ドル(日本円で約207万円)。12日、海外競馬メディア『TDN Australia & NZ』が報じている。

 ヒトツは父モーリス、母Love is Fickle、母の父Redoute's Choiceという血統の豪州産馬。父がシャトル種牡馬として供用されていた際の生産馬で、豪州における代表産駒。

 21年10月のヴィクトリアダービーで豪G1初制覇を果たし、22年3月のオーストラリアギニー、同年4月のオーストラリアンダービーとG1・3連勝を飾った。その後は同年のジャパンC挑戦も示唆していたが、左前脚繋靭帯を損傷して長期休養。復帰叶わず今年1月に引退が発表され、種牡馬入りのためけい養先を模索していた。

 種牡馬入りの発表が遅れたことについて、アローフィールドスタッドのジョン・メッサーラ氏は「馬の状態が良くなく、飛節の損傷が長期に及ぶ可能性があったため」としている。

 また記事の最後には、パンサラッサのサウジC制覇など躍進続く日本馬の活躍についても触れられている。同氏は「日本のトップレベルの馬は、他国の馬と同じかそれ以上に優れている」と述べ、日本と豪州、双方の素晴らしい血統背景を持つヒトツ産駒の活躍に期待を寄せた。