エプソムCを制したジャスティンカフェ(撮影:小金井邦祥)

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ
・6/11 エプソムC(GIII・東京・芝1800m)

 後方を追走したジャスティンカフェが外から鮮やかに差し切り、1番人気に応えました。これが重賞初制覇。父エピファネイアも今年に入ってから初の重賞勝ちとなります。本馬はサドラーズウェルズのクロスを持ちます。このパターンのエピファネイア産駒は、同産駒全体を大きく上回る好成績を収めています。

 アリストテレス、オーソクレース、ムジカなど、獲得賞金上位馬の「母の父」は、これまでディープインパクトであることが多かったのですが、本馬はスタミナタイプのワークフォース。同じサドラーズウェルズのクロスを持つエピファネイア産駒ではありますが、配合構造はかなり違います。おそらく2代母ギミーシェルターが伝えるスピードが鈍重な方向に傾くのを抑え、うまくバランスを取っているのではないかと思います。

◆今週の血統注目馬は?
・6/17 米子S(L・阪神・芝1600m)

 阪神芝1600mに強い種牡馬はキタサンブラック。2013年以降、当コースで産駒が20走以上した83頭の種牡馬のなかで連対率29.2%は第2位。当レースに産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワンです。ジャスティンスカイは当コース1戦1勝。前走のマイラーズCは9着と敗れたものの、血統的に向いている阪神芝1600mに戻り、相手関係が楽になる今回は好走必至でしょう。