移籍マーケット最終日(8月31日)に、チェルシー入りを決めたDFアシュリー・コールは、古巣アーセナルとの契約交渉が決裂した経緯を暴露。その内容が、大きな注目を集めている。

 先日、自叙伝『マイ・ディフェンス』を発売したコール。その中で、契約交渉中に古巣から受けた屈辱の数々を、次のように書き記している。

「デイビッド・デイン副会長とは、代理人を通じて週給6万ポンド(約1320万円)で合意していた。でも、土壇場で5万5000ポンド(約1210万円)を提示されたんだ。彼らは5000ポンド(約110万円)を値切るのに必死だった。この話を聞いたときは、怒りで体が震えたよ。交渉が決裂したのはそれからだ。その後、デイン副会長には、『魂を捧げてきたクラブに裏切られた』と直接言ってやった。ティエリ・アンリに移籍の話が出たときは、マスコミも使って慰留作戦を繰り広げたくせに、僕のときは何の説得もなし。悲しいけど、ガンナーズは僕を引きとめようとしなかった」

 さらに、フィジカルコーチのトニー・コルバートとの衝突についても暴露。同コーチから、「ケガのふりをしている」と責め立てられたことで、ガンナーズとの溝がさらに深まったという。

「ある日、アーセナルのトレーニンググラウンドにあるロッカールームで、コルバートと顔を合わした。そのときは、『調子はいい』と言ったんだけど、その後、太ももに激痛が走ってね。そしたら、症状を聞きつけた彼がやってきて、僕にこう言ったんだ。『俺にどうして欲しいんだ? さっきは大丈夫と言っておきながら、今度は銃にでも撃たれたような騒ぎだ。正直に言ってくれ。大げさに痛がるのは、ワールドカップの出場を気にしているからか?』とね」

 刺激的な暴露話満載の自叙伝で、古巣への反撃を開始したコール。その内容が、フィクションであるか、ノンフィクションえであるかに関わらず、フットボールファンの興味を引く一冊であることだけは、間違いなさそうだ。