4月期のドラマも出そろい、話題作も満載となっています。その中でも注目を集めているうちの1作が『ペンティングトレイン−8時23分、明日君と』(TBS系・金曜22時〜)です。現在は第4話まで放送済みですが、過去回はTVerやNetflixにて配信中です。ここでは、第1話〜4話の見どころを振り返ります。

考察も大盛り上がり!見どころ満載の『ペンティングトレイン』

山田裕貴さん、赤楚衛二さん、上白石萌歌さんらが出演する本作。

ある日、たまたま同じ電車の同じ車両に乗り合わせた、消防士の白浜優斗(赤楚衛二さん)、美容師の萱島直哉(山田裕貴さん)、体育教師の畑野紗枝(上白石萌歌さん)は、突然ほかの乗客と一緒に車両ごと荒廃した土地に飛ばされてしまい…。そんな有り得ない事態の中で、彼らがどう生き抜いていくかを描いたSFサバイバルストーリーです。

最初はいつか助けが来ると信じていた乗客たちですが、次第に状況の異常性に気がつき始めます。食べるものも水もなく、まわりは砂漠やガケ、そして初対面同士だから当然、人間関係はギスギス。中には自分勝手に単独行動をしたり、他人のものを盗んだりする人も…。

そんな状況の中でも消防士の白浜を筆頭に、それぞれの得意分野を生かして水を確保したり、食べられる植物を見つけたりと、少しずつ生活のベースをつくっていきます。一方で、美容師の萱島、体育教師の畑野を始めとした登場人物たちが抱えている過去も徐々に明らかに。協力していくうちに、少しずつ乗客たちの絆も強くなっていきます。

そして1話の最後で、ここが恐らく30年後の未来だという衝撃の事実が分かりますが、4話の時点で最大の謎は残ったまま。なぜ彼らは近未来へと飛ばされてしまったのか、そして彼らがいる場所は一体どういう状況なのか。

さらに、3話では井之脇海さん演じる加藤が何者かに刺されるという大事件も起こります。犯人は一体だれなのか、謎が深まる中、同じく近未来に飛ばされたであろう6号車の人間が新たに現れ…というのが4話までのあらすじ。

自分たち5号車の人間以外に人はいないと思っていたところに現れた人たちは、果たして敵なのか味方なのか、これからのストーリーがますます気になるところです。

●ギリギリの環境で問われる人間の本質

SFサバイバルストーリーというだけでも見ごたえはバッチリですが、生きるか死ぬか、ギリギリのところだからこそ、人間ドラマが輝きます。

萱島と白浜は正反対な性格。消防士としての役目、そしてみんなを守らなければという責任感から動く白浜に対して、萱島はどこか飄々としていてつかみどころがありません。

今後の方針について「信頼しなきゃ助からない」という白浜に対し、「疑わないと助からない」と言う萱島。そんな2人ですが、正面からぶつかり合っていくうちに互いを合わないと感じつつも、信頼関係を築いていきます。また、思い切りのいい萱島と慎重な部分がある白浜はある意味、いいコンビ。ちょっとずつ素が見え、本当の笑顔が見えていく様子はサバイバルの中でホッと息をつける瞬間に。

ギリギリの環境だからこそ問われるのが、人間の本質。そんな中で発せられる言葉は、視聴者の心に響くものも多いはずです。

もちろん、見逃せないのは近未来に飛ばされてしまった彼らの運命。彼らが元々いた「時代」では忽然と消えた彼らを探すために警察も動いていますが、やはり手がかりはつかめていない様子。とはいえ、作中には謎を解く鍵も隠されていそうで…。

考察もはかどりそうなこちらのドラマ、ぜひ今からでも“乗車”してみてくださいね。