ただでさえものが多いキッチン。大量のお皿が、食器棚を圧迫していませんか? 今回は「かつてはたくさんの食器を持っていた」という整理収納コンサルタント、須藤昌子さんに食器の手放し方について教えていただきました。

暮らし方が変われば、食器の持ち方も変わる

須藤さんはあるとき、大量に持っていた食器を処分。きっかけは、「つくる料理やおもてなし方法が変わったこと」だそうです。

【Before写真】食器棚に器がぎっしり!

「以前は来客が多く、一品一品少しずつ出す和食コースのようなスタイルで料理することが多かったんです。でもすべての料理を温かい状態で出すには、キッチンに張りつかなければならず、大変。しかもコロナ禍ということもあり、おもてなしの機会は激減しました」

茶碗蒸し用の器や、個別に料理を盛りつけていた器はもういらない…と感じた須藤さんは、思いきってそれらを処分しました。

大皿料理で取り分ければ楽しいし、器も少なくてすむ

それ以来、須藤さんは和食でのおもてなしをやめ、いくつかの中華料理や洋食を大皿にドーンと盛りつけ、好きに取ってもらう方法に変えました。

「その方がワイワイ楽しく食べられることに気づいたんです。おもてなしもそうですが、家族につくる普段の食事も大皿料理にしたらとてもラクになりました」

個別に料理を盛りつけるための食器をかなり減らした今、使用頻度が高いのは取り皿として使えるサイズのお皿。

「よく使うのは家族3人分のメイン皿3枚、同じように取り皿として使えるお皿を3枚。それ以外に必要なときは、サイズを気にせずほかのお皿も使っています。少し大きめの器にバイキングっぽくいろいろなおかずを取り分けて楽しむことも」

●手元に残すべきは、料理ジャンルを問わないシンプルな器

そんな須藤さんに、手元に残す食器・処分対象にしてもよい食器の見極め方を聞いてみました。

「中華料理にしか合わない柄ものの器、茶碗蒸しを入れるときしか使わない器など、用途が限定されればそれだけ使用頻度が減ってしまいます。○○専用のお皿は処分しましょう。できるだけシンプルで、しかもある程度深さがあると使い勝手がアップ。メイン料理の盛りつけ皿としても、取り皿としても使えるので便利です」

暮らしがリフレッシュする春シーズンは、食器の整理にうってつけ。ぜひ一度、食器棚の中身を見直してみてください。