ひとりで寝ない、勉強はリビングで…小さな子どものいる家づくりでは、子ども部屋をどうプランするか悩みにタネです。3年前にハウスメーカーの家を建てた日刊住まいライターは、小学生と未就学の2人の娘のために独立した子ども部屋をつくりました。しかし3年たっても子ども部屋で寝ることはなく、かろうじて1室をプレイルームとして活用しています。現状の様子と「どうすればよかったのか」についてレポート。

2階に5.2畳の子ども部屋2つと主寝室のある間取りに

わが家は夫婦と娘2人、ネコ2匹が暮らす共働き一家。3年前にハウスメーカーで家を建てました。現在、長女は小学4年生、二女はまだ未就学児です。

上はわが家の2階の間取り。2つの子ども部屋とウォークインクローゼットつきの主寝室をつくりました。

子ども部屋は、2部屋とも完全個室で隣り合っています。広さはどちらも5.2畳。それぞれに半畳ほどのクローゼットがついています。

娘2人なので、プライバシーを重視して、あとから仕切るタイプにはしませんでした。

 

結局、ずっと使われない長女の部屋

長女が小学校に上がるタイミングで、学習デスクとイスを購入しました。部屋にはクローゼットもあるし、小学校に上がったらこの部屋で勉強して、服も自分で選んで…、と親が勝手に想像して部屋をつくり込んでいきました。

長女が好きなぬいぐるみやオモチャを飾れるように、飾り棚も購入(その時点ではまだ親と一緒に寝室で寝ていたので、ベッドは購入しませんでした)。

しかし、小学校に上がっても一向に部屋で勉強する様子がありません。「いい机があるんだから、自分の部屋で宿題やったら?」と促しても「いいの、ここ(リビング)でやる」と返事。リビングの一角にあるカフェテーブルや、ダイニングテーブルで勉強することが続いています。

 

必要なものを与えても、ひとりで寝起きができない長女

小学2年生に上がったとき、「自分のベッドを買ってくれたら、自分の部屋で寝る」と言い始めた長女。

それまではセミダブルとシングルのベッドをくっつけて、寝室で長女・二女とともに3人で寝ていました。だんだんと体も大きくなり、子どもたちの寝相も悪いので、3人で寝るのも手狭になってきたところ。そこで、ひとりで寝てくれるならと長女の部屋にベッドを購入しました。

部屋にものがそろってきて、これで長女も満足してくれるかなと期待しましたがそうはいかず。「ひとりで寝るのはさびしい」と言い、結局寝室に戻ってきました。

 

次は「目覚まし時計を買ってくれたらひとりで寝る」宣言をした長女。その希望もすぐにかなえてあげましたが、実際にひとりで寝たのは数日で「目覚まし時計の音が大きすぎて怖い」という理由でまた寝室に出戻りました。

小学4年になる現在も、親と一緒に寝ています。

二女の部屋はプレイルームとして活用

長女の部屋はデスク、ベッドなどそろえても一向に使われなかったことを教訓に、二女の部屋については早々につくり込むことはやめました。

使うようになるまでは子どもたちの遊び部屋として、オモチャやハンモックを設置。ハンモックが子どもたちに好評で、姉妹で二女の部屋へ行って遊ぶ機会が増えました。親の目があるリビングで遊ぶのと違い、子どもだけで遊ぶのは秘密を共有する感覚があって楽しいのかもしれません。

ただ、ハンモックからの転落や、シェルフから落ちてきたオモチャがぶつかるなどの危険もあるため、随時様子を見に行くようにはしています。

 

今後、二女の部屋はしばらくは可変的に活用

二女は現在年長なので、来年小学校に入学することを考えると、そろそろ勉強机を買おうか…と迷うところではあります。しかし、長女の例もありますので、本人の意向を聞きつつ、慎重に少しずつそろえていくつもり。

お試しで別の部屋の机などを用意して使ってもらうなどしながら様子を見て、必要なら買う、という方法もいいかもしれません。もしかしたら「早く自分の部屋で寝たい!」と言い出すかもしれませんし、部屋の使い方は可変的にしていこうと思っています。

 

使われないことがわかっていたらこうしたのに

娘2人ということで、部屋は完全個室でひとり1部屋ずつ使えるように間取りをつくったものの、思うように使われずに3年が経過してしまいました。もしやり直せるなら、「こうしてよけばよかった」というものを考えてみました。

1部屋は完全個室の子ども部屋をつくり、もう1部屋は寝室とつなげて可動棚で仕切れるように。さみしがりやの長女に寝室横の部屋を使ってもらい、ひとりで寝る練習のときは可動棚を解放して家族の顔が見えるようにすればうまくいったかもしれません。

また、現在の間取りでは書斎カウンターが寝室の片隅にあって、まったく使われていませんが、完全個室の部屋を子どもが使うようになるまで親の書斎として使う、という手もあったかなと思います。

今さらな話ですが、これから家づくりされる方の参考になれば幸いです。