三井不は年初来高値更新、YCCの継続期待が不動産株を支援◇

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 三井不動産<8801.T>が年初来高値を更新。後場に一段高となった。日銀はこの日まで開いた金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策の現状維持を決めた。長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)における長期金利の変動許容幅はマイナス0.5%程度からプラス0.5%程度で据え置いた。一方で、これまでの長期的な金融緩和策に関して、1年から1年半程度かけて、多角的にレビューを行うことも決定した。レビューの期間が最低でも1年と長期にわたるため、当面は日銀がYCCの撤廃などには動かないとの思惑が広がったようだ。YCCと低金利環境の継続が収益面でメリットとなるとの見方から、不動産株を物色する動きが出ている。

 三菱地所<8802.T>や住友不動産<8830.T>も堅調。不動産投資信託(REIT)の買い入れ策にも変更がなかったことから、日本ビルファンド投資法人<8951.T>やGLP投資法人<3281.T>などがしっかり。東証REIT指数は上げ幅を拡大した。

(注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。

出所:MINKABU PRESS