暖かい日が続き、3月20日の週にも宇都宮市でソメイヨシノの開花が宣言されそうですが、栃木市では早咲きのサクラが満開を迎え、訪れた人たちは春の楽しみを満喫しています。

 栃木市大平運動公園の東側にある「さくら広場」では、入り口にある早咲きの「大漁桜」が満開となり、サクラの季節の到来を告げています。この広場のサクラは、近くに住む農業の大和田英雄さんが2015年に自分で育てた苗木193本を市に寄贈したものが始まりです。大和田さんは若いころに福島県の公園で見たサクラに感動し、県内外を問わず国外まで自分で育てた苗木の寄贈を続けてきました。

 さくら広場でも早咲きのものを中心にさまざまな種類のサクラを植え続ける一方、枯れてしまった木の入れ替えなどを行い、今では約1千平方メートルの敷地に50種類、350本以上が毎年花を咲かせています。

 大和田さんによりますと、暖かい日が続く今年はいつもの年と比べて開花が早かったと言いますが、広場では開花時期が違う種類が次々と花を咲かせ、これから1カ月以上は楽しめるそうです。

 大和田さんは「サクラは人を癒やす力があります。たくさんの人に見てもらい、サクラの名所になれば」と広場の手入れに余念がありません。