養老孟司さん 子どもたちと昆虫採集に…「自然の中での体験が社会で生きていく力に」 広島
平成のベストセラー「バカの壁」で知られる養老孟司さん、実はたびたび広島を訪れているんです。
今回は小学生と昆虫採集に挑戦。そんな養老さんが今の子どもたちに伝えたいこととは。
男の子「よし！森の奥に入るぞー！」
気合いいっぱいの子どもたち！虫取り網やカゴを手に森の中へ駆け出しました。
男の子「カエルくんです。あそこの水辺（にいた）（虫取りは）あまりしません。昔はしていましたけど今はしていないですね。（遊びは）スイッチです」
小学５年生「普段だとやらないことをやるので楽しいです。あまり虫は好きじゃないので（虫取りは）あまりしません」
広島ガスが企画するスーパーサイエンスミュージアムは、子どもたちに体験や実験を通して学んでもらう取り組みです。
この日は解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司さんが広島を訪れ、子どもたちと一緒に昆虫採集をしました。
解剖学者 養老孟司さん「せっかく外に出てるんだから、年寄りの話を聞いているよりは動き回ってください。動き回って体で覚えるのが大事」
養老さんはゾウムシの研究を進めていて、北広島町に泊まり込みで採集をしたこともあります。
午前中に出発すると夕方まで休むことなく採集を続けるそうです。
そんな養老さんに捕まえたゾウムシを見せにくる子どもも…
養老孟司さん「シギゾウムシ。すごいね、この口長いでしょ」
女の子「お父さんの服についてた」
養老孟司さん「それで穴を開ける。その細い口の先に（ハサミを手で見せる）それでドングリの固い皮に穴を開ける」
女の子「めちゃめちゃ時間かかる…」
外で遊ぶ時間が短くなっている現代の子どもたち。養老さんは自然の中での体験が社会で生きていく力になると考えています。
養老孟司さん「（子どもが虫取りを）今やらなすぎるから。小学生くらいになると親世代があまりやってない。これはあまり良くないと思っていて、必ず自然を相手にして暮らさないといけないような時代と状況がくると思う。日本の場合は地震があるので、自分の力で日々の生活をやっていくそういう考え方にならざるを得ない。山へ離して自分の足でこうやって何かするのが一番良い」
