ほぼほぼ「港直結」道路なんです!

中部横断道で賑わう山梨

 国土交通省 甲府河川国道事務所と山梨県は2022年9月16日(金)、中部横断道の「静岡〜山梨」区間が昨年8月に全通してから1年の整備効果をまとめました。


中部横断道。中央道から静岡方面に向かうと富士山がよく見える(ドラレコ画像)。

 中部横断道は山梨県南部の富沢IC〜南部ICの開通をもって、東名・新東名と中央道を結ぶ区間が南北に結ばれました。全線開通直前と比較して、交通量は最大約3倍、中部横断道を連続利用する車両は約1.7倍に増加。中部横断道を経由して関東・中京・静岡東部・長野北陸方面とを行き来するクルマも、各方面で増え、とりわけ「長野北陸〜静岡東部」が伸び率で最も大きく約2.4倍に増えたそうです。

 甲府市などから名古屋市までの所要時間が約28分短縮し、「中央道経由」よりも「中部横断道、東名・新東名経由」の方が最短になったそう。後者は中央道と比べカーブが少ないため、デリケートな商品を運んでいるドライバーの負担が軽減したという食品製造業の声もあるそう。陸の孤島ともいわれていた山梨県峡南地域も静岡とのアクセスが容易になったことで、沿線の企業は神奈川、静岡、中京圏以西などの取引企業が増えているといいます。

 さらに、この中部横断道の南は、清水港にほぼ直結しています。長野や山梨の農産物、食品を東京港・横浜港だけでなく清水港経由で輸出しやすくなり、山梨〜清水港間の輸送が1日2往復可能になったという洋菓子工場もあるといいます。この清水港を利用した輸出拡大に期待がかかるということです。