ExcelのそれNGです! 文字の位置揃えにはインデントや均等割り付けを使うべし
Excelで表を作成するときには、正しい数値を出すことは当然だ。そして、その数値が何を示すのかがわかるように、見やすくレイアウトすることはさらに重要だ。タイトルを中央揃えにしたり、セルの中での字下げをしたり、文字間隔を開けてみたりと、工夫を凝らした表もよく見かける。
ただ、見栄えを良くするためだけに、スペースを挿入して文字位置や文字間隔を揃えるのは、お勧めできない。
理由は、
単純に入力の手間がかかるだけでなく、並べ替えや検索などで、後々の修正作業で多大な支障が出るからだ。
実はExcelでも、Wordと似たような「インデント」や「均等割り付け」といった機能があることをご存じだろうか?
この方法を知っていれば、見やすい表が手早くできるのだ。
●インデント
セルの中で字下げをしたいときは、インデントの機能を使う。
下図の、セルB4からB6にインデントを設定してみよう。
セルを範囲選択し、[ホーム]タブの[インデントを増やす]をクリック。
[インデントを増やす]をクリックするたびに、セル内の文字列が一定幅ずつずれていく。
下図では、2回クリックした。
なお、[インデントを増やす]の左には、[インデントを減らす]もある。
インデントを減らしたり解除したりするときは、[インデントを減らす]をクリックしよう。
●均等割り付け
均等割り付けは、指定した幅に文字を配置する機能だ。
Wordではおなじみの機能だが、Excelでも同様に、セルの中で文字を均等に配置できる。
ひいては、文字間隔を調整する機能としても使える。
均等割り付けは、次のように操作する。
・均等割り付けをしたいセルをクリック。ここではセルB3を選択している。
・[ホーム]タブの[配置]グループにある、小さな矢印をクリック。
・[セルの書式設定]画面の[配置]タブで、[横位置]から[均等割り付け(インデント)]を選択。
[OK]をクリックすると、セルの中で均等に文字が配置される。
●セル結合はせずに、複数セルの中央に文字列を配置
「セル結合はしないように」
こんなことを上司などから指示される人も増えているようだ。
これは総務省が2020年に、「セル結合をしない」「1セル1データ」などのExcel作成時の申し合わせ事項を発表した影響もあるのだろう。
確かに、セル結合が多いファイルを前任者から受け継ぐと、修正に手間がかかることが多い。並べ替えや計算などにも支障が出るので、そうしたルールが広まるのはありがたい。
ただ逆に言えば、並べ替えや計算などをしない表、
たとえば「プリントアウトして、ペンで書き込んで使うような表」を作る場合には、あまり関係ないルールとも言える。
総務省の申し合わせも、各府省での統計表作成時のためのもので、
「何が何でもこのルールを全員が守れ」と言っているわけではない。
とはいえ、「どんなファイルでもセル結合は禁止」と社内などで指示されるなら、「結合せずに、見た目だけを中央揃えにする」機能を試してみるものよいだろう。
たとえば、下図のセルB1とC1との中央に文字列を配置するには、
・セルB1からC1をドラッグして範囲選択。
・[ホーム]タブの[配置]グループにある、小さな矢印をクリック。
・[セルの書式設定]画面の[配置]タブで、[横位置]から[選択範囲内で中央]を選択。
[OK]をクリックすると、選択したセルB1とC1の中央に、文字列が表示される。
上図では、一見、結合されているように見えるかもしれない。
だがセルB1をクリックすると、セルC1と結合されていないことがわかるだろう。
こんな「中央揃え」の方法も、知っておくと便利だ。
表では、データの見やすさも重要な要素。
しかし見やすさを追求するあまり、計算や並べ替えなどに支障が出ては本末転倒だ。
こうした、スペース挿入やセル結合に頼らない方法を知っておくと見やすい表が作成でき、その後の修正も効率的にできるだろう。
執筆 中野 久美子
ただ、見栄えを良くするためだけに、スペースを挿入して文字位置や文字間隔を揃えるのは、お勧めできない。
理由は、
単純に入力の手間がかかるだけでなく、並べ替えや検索などで、後々の修正作業で多大な支障が出るからだ。
実はExcelでも、Wordと似たような「インデント」や「均等割り付け」といった機能があることをご存じだろうか?
この方法を知っていれば、見やすい表が手早くできるのだ。
●インデント
セルの中で字下げをしたいときは、インデントの機能を使う。
下図の、セルB4からB6にインデントを設定してみよう。
セルを範囲選択し、[ホーム]タブの[インデントを増やす]をクリック。
[インデントを増やす]をクリックするたびに、セル内の文字列が一定幅ずつずれていく。
下図では、2回クリックした。
なお、[インデントを増やす]の左には、[インデントを減らす]もある。
インデントを減らしたり解除したりするときは、[インデントを減らす]をクリックしよう。
●均等割り付け
均等割り付けは、指定した幅に文字を配置する機能だ。
Wordではおなじみの機能だが、Excelでも同様に、セルの中で文字を均等に配置できる。
ひいては、文字間隔を調整する機能としても使える。
均等割り付けは、次のように操作する。
・均等割り付けをしたいセルをクリック。ここではセルB3を選択している。
・[ホーム]タブの[配置]グループにある、小さな矢印をクリック。
・[セルの書式設定]画面の[配置]タブで、[横位置]から[均等割り付け(インデント)]を選択。
[OK]をクリックすると、セルの中で均等に文字が配置される。
●セル結合はせずに、複数セルの中央に文字列を配置
「セル結合はしないように」
こんなことを上司などから指示される人も増えているようだ。
これは総務省が2020年に、「セル結合をしない」「1セル1データ」などのExcel作成時の申し合わせ事項を発表した影響もあるのだろう。
確かに、セル結合が多いファイルを前任者から受け継ぐと、修正に手間がかかることが多い。並べ替えや計算などにも支障が出るので、そうしたルールが広まるのはありがたい。
ただ逆に言えば、並べ替えや計算などをしない表、
たとえば「プリントアウトして、ペンで書き込んで使うような表」を作る場合には、あまり関係ないルールとも言える。
総務省の申し合わせも、各府省での統計表作成時のためのもので、
「何が何でもこのルールを全員が守れ」と言っているわけではない。
とはいえ、「どんなファイルでもセル結合は禁止」と社内などで指示されるなら、「結合せずに、見た目だけを中央揃えにする」機能を試してみるものよいだろう。
たとえば、下図のセルB1とC1との中央に文字列を配置するには、
・セルB1からC1をドラッグして範囲選択。
・[ホーム]タブの[配置]グループにある、小さな矢印をクリック。
・[セルの書式設定]画面の[配置]タブで、[横位置]から[選択範囲内で中央]を選択。
[OK]をクリックすると、選択したセルB1とC1の中央に、文字列が表示される。
上図では、一見、結合されているように見えるかもしれない。
だがセルB1をクリックすると、セルC1と結合されていないことがわかるだろう。
こんな「中央揃え」の方法も、知っておくと便利だ。
表では、データの見やすさも重要な要素。
しかし見やすさを追求するあまり、計算や並べ替えなどに支障が出ては本末転倒だ。
こうした、スペース挿入やセル結合に頼らない方法を知っておくと見やすい表が作成でき、その後の修正も効率的にできるだろう。
執筆 中野 久美子