【ファンキー通信】社員旅行の内容は“あみだくじ”で決める!?

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 会社員にとってうれしい行事といえば「社員旅行」。行き先も国内からアジア、ヨーロッパなど各社様々。でも毎年行き先が違うというだけで、大半はツアーのコースを辿るというもので終わってしまいがち。そんな味気ない社員旅行を革新的アイデアで打開した会社がある。

 岐阜県輪之内町に本社を置く「未来工業」は、電気設備資材などを手がける中堅メーカー。この会社の社員旅行が他とは少し違っているというのだ。具体的にはどんな社員旅行が取り入れられているというのか、さっそく話を伺った。

 「以前に“ミステリー社員旅行”というのがありました。事前にあみだくじをして、そこに書かれた番号でハワイ、バリ、フロリダなどのコース(3カ所)が決まる。行き先(ハワイ、パリ、フロリダ)は当日の空港で明らかにされるというものでした」(未来工業・総務部)

 当日まで行き先が分からないなんて、何とも想像を駆り立てられる。では今年はどんな社員旅行を計画しているのだろうか?

 「2月にオーストラリアに行きました。今年は創業40周年にちなみ、40の指令が書かれたクジの中からひとつをひき、それを現地で実行するというものでした。バンジージャンプ、ホームステイ、エステなどクジに書かれた指令を実行した上、証拠の写真も撮らなくてはいけません。これもある意味、自分で考えて行動するという訓練ですね(笑)」(同)

 社員旅行が人材育成に一役買っていたとは恐れ入る。ということは社員旅行のこういったアイデアは会社の上層部が考えているのだろうか?

 「すべて社員から出たアイデアです。社員から出たアイデアなら、ほかの社員も興味を覚えますし。ほかと一緒では面白くないでしょ?」(同)

 普通の会社なら軽くあしらわれるのがオチなのだが、きっちり受け入れてみせるところはやっぱり他とは違う。最後に他社でもできるような社員旅行のアイデアを聞いてみた。

 「それは自分たちで考えなきゃ。会社も社員がそういったことに意欲的になれるような社内環境を作ってあげないとダメだけどね。でもそういう遊び心というか、精神的楽しさが、働く意欲にもつながるんですよ」(同)

 業績を40年間下げることなく維持しているということ自体、この言葉を裏づけている。未来工業に負けないくらい面白い社員旅行を、仲間とさっそく練ってみては?(清水憲一/verb)