本州最果てへ!「下北縦貫道」ついに全線事業化 高規格道路でむつ市・恐山へアクセス向上

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野辺地七戸道路と奥内バイパスが新規事業化

“本州最果て”で計画されている「下北半島縦貫道路」(下北縦貫道)の全線事業化が決定しました。青森県・下北半島のむつ市や恐山などへのアクセスが向上します。

国道279号「むつ南バイパス」の整備状況(画像:国土交通省東北地方整備局)

 2022年3月、国土交通省が2022年度の予算概要を発表。

【画像】下北縦貫道と、整備が始まる「野辺地七戸道路」「奥内バイパス」の位置(15枚)

 この中で、下北縦貫道を構成することになる国道4号バイパス「野辺地七戸道路」(7.1km)と、国道279号の「奥内バイパス」(11.0km)の新規事業化が盛り込まれました。これにより、計画されている下北縦貫道の全線が事業化されます。

 下北縦貫道は青森県のむつ市から七戸町に至る延長約68kmの地域高規格道路です。

 現在は、むつ南バイパスのむつ尻屋崎IC〜むつ東通IC間1.3kmと、吹越・有戸北・有戸・野辺地バイパスの横浜吹越IC〜野辺地IC間25.3kmが開通しています。

 また、むつ南バイパスのむつIC〜むつ尻屋崎IC間・むつ東通IC〜むつ南IC(仮称)間計8.7kmと、横浜北・横浜南バイパスの中野沢IC(仮称)〜横浜吹越IC間17.4kmが事業中です。

 今回新たに事業化される野辺地七戸道路は、同じく2022年度に新規事業化された天間林道路(上北道、2022年開通予定)と接続し、開通区間の野辺地ICまでを結びます。

 奥内バイパスは、むつ南IC(仮称)〜中野沢IC(仮称)間を結びます。豪雪などへの脆弱性がある国道279号(現道)のバックアップとなることが期待されています。

 野辺地七戸道路と奥内バイパスの2022年度の予算は各5000万円で、同年度はいずれも調査設計が実施される予定です。ちなみに開通予定は示されていません。

 両区間の新規事業化に際して青森県の三村申吾知事は3月25日、「下北半島縦貫道路の全区間が事業着手となり、全線供用に向けた整備が着実に進められることから、大変喜ばしく思っております」と歓迎のコメントを発表。

 さらに「一日も早い全線供用に向けて、地元関係者と一丸となって、全工区の予算確保と整備促進に取り組むとともに、(国の直轄事業である)一般国道4号『野辺地七戸道路』の事業推進について協力して参ります」としています。