EUROで評価高めたロカテッリは代表メンバーに生き残れるか photo/Getty Images

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昨夏のEURO2020で王者に輝いたイタリア代表。各ポジションに実力者を備える彼らだが、やはり最大のストロングポイントは中盤になるだろう。

ここにはイタリアらしい渋いプレイヤーが揃う。バロンドール候補にも挙げられたEURO制覇の立役者であるチェルシーMFジョルジーニョ、パリ・サンジェルマン所属の司令塔マルコ・ヴェッラッティ、インテルで急速に成長するニコロ・バレッラ。この3人はワールドクラスと言える実力者だ。

そこに加えて昨夏ユヴェントスへ移籍したマヌエル・ロカテッリ、EURO優勝メンバーであるローマのブライアン・クリスタンテ、EUROで2得点の活躍を見せたアタランタのマッテオ・ペッシーナもいる。

イタリア代表はワールドカップ・カタール大会出場を懸けて3月のプレイオフに臨むが、代表監督ロベルト・マンチーニも中盤のメンバー選考には頭を悩ませるだろう。上記のメンバーに加え、興味深い若手も出てきている。

今季伸びている選手では、ミランにフィットしてきた21歳のサンドロ・トナーリも高い実力を誇る。攻守両面で効果的な働きが期待でき、21歳ながらその評価は高い。今後長きにわたってミランの中盤を支えていくだろう。

ミランからトリノにレンタル移籍している188cmの大型セントラルMFトンマーゾ・ポペガ(22)も評価を伸ばしており、来季からはミランでも主力になれるかもしれない逸材だ。

さらにはセリエBのクレモネーゼでプレイしながら、24日に発表されたイタリア代表トレーニングキャンプメンバーに入った20歳のMFニコロ・ファッジョーリ、同じ20歳でエンポリの主力となっているMFサムエレ・リッチ、ビッグクラブからの関心も噂されるサッスオーロ所属MFダヴィデ・フラッテシ(22)らも忘れてはならない。

ファッジョーリはユヴェントスからクレモネーゼにレンタル移籍している選手で、今季セリエBでは3得点5アシストの成績を残している。

また同じユヴェントス組としては、ジェノアにレンタルの形で残っているMFニコロ・ロヴェッラ(20)も将来性豊かなイタリア人セントラルMFとして有名だ。

そのジェノアで10番を背負う22歳のフィリッポ・メレゴーニも興味深い。メレゴーニはアタランタからレンタルで加わっている選手で、ロヴェッラと同じく世代別イタリア代表の常連だ。さすがに今年のワールドカップは早すぎるだろうが、2年後のEURO2024ではチャンスが巡ってくる可能性がある。

他に攻撃面で違いを作れる選手では、インテルのステファノ・センシ(26)、フィオレンティーナのガエターノ・カストロヴィッリ(24)、ジョゼ・モウリーニョの指導でレベルアップが期待されるローマのロレンツォ・ペッレグリーニ(25)も実力は高い。特にセンシとペッレグリーニは怪我でEUROを離脱したが、万全の状態であればメンバーに入るだけの力は備えている。

セントラルMFの位置でいぶし銀な実力者が多数揃っているのが今のアズーリの特長で、ここの選手層はトップクラスだ。今後数年間は安泰と言えるはずだが、プレイオフ突破の原動力となるのか。プレイオフでもイタリア代表で1番注目すべきエリアと言えそうだ。