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マッサージチェアのトップメーカーであるファミリーイナダ株式会社は、日本電産株式会社が開発したブラシレスモーターとファミリーイナダの機構ソフトが搭載された、オフィス向け専用マッサージチェア「ショルダープロ」を開発。本格的なサービス開始に先がけ、メディア向けの説明会・体験会を実施した。説明会では、社員の福利厚生用に利用できる月額制の新サービスを発表した。

■月額7,800円の使い放題プランを提供
ショルダープロは日本電産が開発したブラシレスモーターを搭載し、人がもみほぐすような機能を持ったAI機能を搭載するマッサージチェアだ。



オフィス向けの製品で、3分間のマッサージで4から8時間の肩こり改善効果を得られる。短時間でマッサージできるため勤務時間中でも気軽に利用でき、マッサージ効果により業務効率向上につながる。企業が社員の健康維持の福利厚生用として導入しやすい月額7,800円の使い放題プランを提供する。



このマッサージチェアは3分間という短時間の肩もみに特化しており、リクライニング機能はなくコンパクトなため、大きな設置スペースも必要ない。月額料金は利用人数関係なく7,800円で、従業員10人の会社が導入した場合は、1人あたりの福利厚生費は780円となる。

この費用をファミリーイナダは健康支出としているが、本製品を使用することで生産性が1%上昇しただけで、給料平均が30万円の場合で3,000円の利益が生まれる。利益と支出の差の2,220円が健康利益になり、導入することで社員が健康になり、利益も生まれ社員と会社共に利益になる。

疲労についてはマッサージ師で、関西医療大学客員教授、元サントリーバレーボールチーム専属トレーナーの松浦英世氏との共同研究で、すべての職業に共通する疲れの8割が肩のストライクゾーンに集中していることを突き止めた。マッサージの効果は、鳥取大学医学部の深田美香教授との共同研究でも計算速度、正当数がアップし、集中力が向上することがわかったという。

ショルダープロは肩のストライクゾーンを集中的に短時間にマッサージするため、体を使う職業、事務職などあらゆる職業で効果があり、集中力が向上するとしている。
マッサージ中は1分間の音声による健康講座もあり、マッサージコースは導入後も定期的にアップデートで改良される。

■社員の心身の健康が重要
今回のサービス開始にともない、「ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた健康経営について」をテーマにしたトークセッションがファミリーイナダ株式会社 代表取締役会長 兼 社長の稲田二千武氏と、日本電産 副会長 小部博志氏で行われた。

ショルダープロの説明をするファミリーイナダの稲田会長(左)と自社のブラシレスモーターの説明をする日本電産の小部副会長(右)

多くの企業が従業員の健康増進を重視する健康経営を推進している。
ファミリーイナダの稲田氏は『60年健康関連機器を製造販売しているが、自社の製品を「仕事中に義務に近い状態で使っていただいている。社員の方が健康になっていただかないと企業が健康にならない。社員の心身の健康が重要」この製品を使うことで、気持ちよくなってもらい、免疫力を高めてもらい、血行をよくして健康になるということを「生活習慣にすることによって、社員も健康になり、その努力によって会社も健康になる」』と語った。

生産性向上については、「肩を3分間ほぐすことで生産性は5%から10%上がるとみている。1%でも上がれば2,220円の健康利益になるため社員の皆さんにお願いして使ってもらっている。このような動きは世界的に広まれば良い」と語った。

日本電産の小部氏は「我々の製品は世界中様々な製品に使われており、サプライチェーンが重要。このためには健康経営も重要で、人やお金などの原資がしっかりしている必要がある」と語った。

ショルダープロに使われているブラシレスモーター

ショルダープロはAIが気持ちよさを提供しているが「3年近く共同研究した日本電産のブラシレスモーターがなければ実現できなかった。その上で回路設計、減速機、ソフトウェアを組み合わせて初めてAI機能が実現した」として、ショルダープロのAI機能を「人体の特徴を捉え、もみ方を変えるがその症例を積み上げてきたため、人間を超える気持ちよさを実現した」と説明した。

小部氏は、昔は重厚長大産業が経済を引っ張っていたが、パソコン、スマートフォンの用にデジタル機器などが注目されている。これらの電子機器には様々な部品が使われているが、モーターも使われている。「ショルダープロや自動車など様々な機器に使われているブラシレスモーターが使われているが応用にはAIが必要」だと、語った。



ショルダープロは定期的なアップデートが提供されるなどSoftware as a Serviceの考え方も取り入れているが、ものづくり企業の今後について、稲田氏は「徹底して深掘りして技術を極めている」ものづくりを極めて行く体質を作っていくことが重要で産業構造を日本にあった物にしていかなければならない。ショルダープロを定期的に使うことで、生活習慣を変えるきっかけになり、日本人の勤勉さ、礼儀礼節、清潔さなど含め「日本の働き方が変わって世界に対して良い影響を与えていきたい」と語った。

小部氏は『今後についてはなかなか難しい課題で、様々な機器に製品を使っていただいているが「多様性の時代にどうやって生きていくことを断言するのはできないが、絶えず柔軟に対応している状況」』と語った。

最後にショルダープロを「企業の皆さんに使っていただき、働き方改革やSDGsに役立てて欲しい」と語った。

「ショルダープロ」は肩もみ機能だけでなく、厚生労働省が定義する健康づくりのための3大要素「運動」「栄養」「休養」に関する1分間の「健康講座」(音声メッセージ)を搭載する(予定)など、これからの健康経営を目指す「健康積極企業」を支えるプロダクトサービスだ。さらには、継続使用することで、社員の精神的・肉体的な健康(ウェルビーイング)に貢献するだけでなく、集中力UPに伴い生産性が向上することで、企業に健康利益をもたらすサービスであるだけに、今後注目を集めそうだ。
テクニカルライター 上倉 賢

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