売上は下がっても利益は増える! 「親広告」と「子広告」の 知られざるマネジメント法
発売たちまち6刷のベストセラー『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』が、「2021年スタートアップ・ベンチャー業界人が選ぶビジネス書大賞」を受賞した。
これまでは、「売上最大化、利益最大化」が常識だった。
これからは、「売上最小化、利益最大化」が常識になるかもしれない。
★★★株価上昇率日本一(1164%)の超効率経営
★★★従業員一人あたり利益がトヨタ、NTT、三菱UFJ、KDDI、三井住友FGより高い
★★★新卒初任給は日本で2番目(2021年実績)の高さ
「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」
という圧倒的な商品開発でヒットを連発する「北の達人」。
「会社の弱点が一発でわかる“5段階利益管理表”」
「売上を半減させ、利益を1.5倍、利益率を3倍にする方法」
「売上ゼロでも生き残れる“無収入寿命”」
「組織全体にコスト意識が生まれるたった一つの方法」
を処女作で惜しみなく公開。全国に感動の輪が広がっている。
「不況下では、売上10倍はリスク10倍」と断言する木下社長を直撃した。
採算が合わない
時間帯の広告は全部やめる
ネット広告は1日単位で見ると採算が合っていても、時間帯で見ると黒字の時間、赤字の時間がある。
日中は採算が合わないのに、夜間は採算が合うときがある。
時間帯によってコンバージョン率はめまぐるしく変わる。
昼間、電車に乗っている人がスマホで当社の広告を見てクリックしたとしよう。
この段階で「クリック課金」で当社にコストが発生する。
だが、クリック後に飛んだ先のページを見て商品を購入するかどうかが肝心だ。
ビジネスパーソンなら昼は忙しいので、広告をクリックしても、飛んだ先のページをじっくり読んで購入することは少ない。
一方、夜はじっくり読んで、気に入ったら購入するケースが多い。
当社の場合、夜のほうが購入に至る率(コンバージョン率)が高いことがわかっている。
採算が合わない時間帯の広告を全部やめると、採算が合っているところだけが残る。
こうすると、売上が下がるので、多くの経営者は嫌がるが、利益率、利益額は上がる。
当社では、5000本の広告を毎日確認する。
上限CPOを超えた広告はフィルターがかかる仕組みになっているので、すぐチェックできる。
細かく言えば、商品ごとにインプレッション数、クリック数、使用金額基準があり、基準に満たないものをシステムがピックアップしてくれる。
それをいったんやめ、採算が合わない理由を考え、再調整して出稿する。
「親広告」と「子広告」の
マネジメント法
どんな事業でも細かく見ると、赤字の受注はかなりある。
それを精査してやめ、売上を最小化しながら利益を最大化する。
少し応用的な話になるが、私たちは通常の広告を「親広告」、指名検索広告、リターゲティング広告を「子広告」と呼んでいる。
指名検索広告とは、当社の「商品名」で検索した人に対して表示する広告のことだ。
リターゲティング広告とは、親広告をクリックした人を特定して、その人に繰り返し表示する広告だ。
子広告は、すでに興味がある人への広告なのでコンバージョン率が高いのに対し、親広告はそれに比べると低い。
ただ、子広告は、親広告があったからこそ生まれる広告だ。
だから、親広告の採算が悪いからとやめてしまうと、子広告は発生しない。
そこで「この指名検索をした人(もしくは、このリターゲティング広告をクリックした人)は、その前にどんな親広告をクリックしていたのか」などの親子関係をシステムで把握し、親子の連携を考えてCPOのマネジメントを行う。
たとえば、上限CPO1万円の場合、親広告1万2000円、子広告8000円なら親子で上限CPO以下と考えるのだ。
(本原稿は、『売上最小化、利益最大化の法則』から抜粋・編集したものです)