かつて料理ができる女性かどうかを見分けるには「台所にみりんがあるか」を基準にすればいい、と言われていたことがあります。みりんを活用するのは主に和食で、特に煮物などに入れることが多い調味料ですが、長らく「煮物をつくる=料理が上手い」というイメージがあったからでしょうか。しかし今は料理も多様化しており、その図式は必ずしも当てはまらないように感じます。

男性と女性の料理が得意・苦手の割合はほぼ変わらない

そこで今回ご紹介するのは株式会社ネクストレベルがひとり暮らしをしている20〜39歳の男女に対して実施した「料理ができる人の割合」に関する調査。まずは男女別に「自分の料理の腕前」に関するアンケートを実施したところ、以下の結果となりました。

自分の料理の腕前

プロ級……男性0.8%、女性0.0%

わりと美味い方……男性8.7%、女性10.4%

普通にできるレベル……男性55.6%、女性59.1%

どちらかというと下手な方……男性30.2%、女性25.2%

まったくできない……男性4.8%、女性5.2%

「料理は女性がするもの」という価値観は現代にそぐわなくなってきていますが、腕前を調査しても男女差はほとんどありません。男性でも女性でも料理が得意な人がいて苦手な人がいる。それが当たり前なのです。

続いて「料理上手と料理下手(をそれぞれ自覚している人)がキッチンに常備している調味料」を調査。かつて料理上手な人が常備しているものといえば“みりん”とされましたが、現代にそういったものは存在しているのでしょうか?こちらは男女別に調査しており、まずは女性の結果を紹介します。

バターとニンニク、オイスターソースは入れると美味しくなるので、料理が苦手な人こそ活用してほしい調味料です。

料理上手な人の多くが常備していて、料理下手な人が常備していないもの。結果をみると「バター」と「ニンニク」、そして「タマネギ」「オイスターソース」が当てはまりました。一方「みりん」は料理下手な人でも74.3%の人が常備。現代ではみりんの有無では判断できないことがわかります。

料理下手な人でも7割以上はみりんをもっていた!

玉子焼き用のフライパンを持っている男性は料理上手な可能性大!?

では男性の場合も料理上手と料理下手でキッチンに常備している食材に違いはあるのでしょうか?同調査による男性のアンケート結果をみてみましょう。

料理下手な男性でも8割近くはマヨネーズを持っています。

料理下手な人が常備しているのは「味噌」「卵」「マヨネーズ」「ケチャップ」「コショウ」のみ。料理上手の人で一番常備している割合が高いのは「味噌」「みりん」「酢」となっているので、その2つがあるかどうかが料理上手の目安といえそうです。

さらに同調査では食材だけではなく、調理器具についても料理上手と料理下手で持っている割合を比較しています。こちらの男性のアンケート結果をみると、興味深いことが分かりました。

玉子焼き用のフライパンは玉子焼きだけではなく、案外いろいろな用途に使えて便利です。

料理上手でも料理下手でもほぼ所持している器具に変わりがない中、唯一料理下手な人が持っていないのが「玉子焼き用のフライパン」。つまり男性はそれがあるかないかが、料理上手か下手かを見極める決め手となりそうです。一方で女性の場合は料理下手な人でも玉子焼き用のフライパンをはじめ、すべての調理器具を持っているケースが多いことが判明。女性の場合はその判断基準が当てはまらないようです。

今どきの料理が苦手と自覚している女性でもみりんはあるし、調理器具もだいたいそろっている。つまり彼女たちは料理をしっかりやっているといえそうです。苦手と思っているのは本人だけで、案外つくる料理はおいしいのかもしれません。

【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
アンケート母数:男性126名、女性115名 計241名
実施時期:2021年6月2日〜6月16日
調査実施主体:マッチングアプリ大学(https://jsbs2012.jp/)
調査会社:株式会社ネクストレベル