日本代表、最終予選でも大きな力になり得る「国内組」5名

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「ドドドド怒涛の9連戦」と銘打たれた5-6月シリーズが終わり、いよいよ9月から2022年ワールドカップのアジア3次予選(最終予選)に臨む日本代表。

そこで、A代表が5試合を戦った今回のシリーズにおいて、最終予選に向けて評価を高めた国内組選手を取り上げる。

谷口彰悟

DF/川崎フロンターレ

久々のヨーロッパ勢との対戦となったセルビア戦において、出色のプレーを見せたのが現J1王者のキャプテンだ。

守備での的確な対応でディフェンスリーダーとして振る舞うだけでなく、ビルドアップでも吉田麻也や冨安健洋に見劣りしないクオリティで攻撃の下支えをした。

ボランチでの出場など今後を想定した実戦的な起用も目立っていたことから、今年30歳になるDFは最終予選でもその力が求められることが予想される。

山根視来

DF/川崎フロンターレ

今年3月、代表デビュー戦となった韓国戦でいきなりゴールを決めたサイドバックは、今回の活動でも攻撃性能の高さを見せつけた。

川崎で鍛えられた「止める、蹴る」をベースに、相手を見て“急所を探る”力は同ポジションの酒井宏樹や室屋成を上回る。

タジキスタン戦でアシストを含む3得点に絡んだほか、伊東純也や古橋亨梧、坂元達裕など一つ前のタイプに合わせて立ち位置や振る舞い方を変えられる柔軟性も発揮した。

国際舞台での守備は未知数の部分があるだけに、まずはACLでそこでも負けていないところを見せたい。

川辺駿

MF/サンフレッチェ広島

遠藤航、守田英正、橋本拳人といった海外組をパートナーにしながら、違う個性で輝いたサンフレッチェ広島の中心的ボランチ。

セルビア戦では後半から川辺が入ったことで前と後ろの関連性が高まり、キルギス戦では持ち前の攻撃参加からオナイウ阿道の2点目をアシストした。

本人も課題と口にする強度の部分を向上させる必要はあるが、できることと足りないものがはっきり見えたことは今後の成長を強く促すに違いない。

古橋亨梧

MF/ヴィッセル神戸

欧州移籍が近いとも言われる、Jリーグ屈指の快速アタッカーは、日本代表でもその存在感を高めつつある。

高い技術に動きの質と量を兼ね備え、1トップで起用されたセルビア戦こそ相手のDFラインが低かったこともあり持ち味を発揮できなかったが、それ以外では2列目からの抜け出しでたびたびチャンスに絡んだ。

伊東純也や浅野拓磨とともにピッチに立った際のスピード感はこれまでの日本代表にあまりなかったもの。最終予選でも起用法が楽しみな一人だ。

オナイウ阿道

FW/横浜F・マリノス

大迫勇也の負傷を受け、急遽招集された25歳のストライカーが特大のインパクトを残した。

世代別代表には呼ばれていたものの、どちらかというと苦労人。様々なクラブで揉まれながら“使える武器”を増やしてきた。

それを爆発させるように、キルギス戦は前半のみでハットトリックを達成。大迫とタイプは異なるが1トップに必要な収める力と決定力を備えている点は頼もしい。

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キルギス戦ではボールを収めた後など課題も見えただけに、最終予選に向けてさらなる成長を期待したい。