最近雑誌やテレビでも注目されている「フェムテック」。女性の健康をテクノロジーで解決・サポートするサービスや商品のことを指し、「フェムケア(女性が不快と感じたり我慢していることを改善するアプローチ)」と合わせて、日本でも少しずつ浸透し始めてきています。

そんなフェムテック、フェムケア商品のひとつで、今話題なのがナプキン不要の「生理用吸水ショーツ」。


ナプキン不要の生理用吸水ショーツ

ここでは、生理用吸水ショーツを昨年秋から愛用しているという、サスティナブルな暮らしが国内外で人気なインスタグラマーの野村蘭さん(現在40代で中高生の2人の娘をもちフルタイムで働くワーキングマザー)に、気になるはき心地やその実力について詳しく教えてもらいました。

フェムテックで話題の「生理用吸水ショーツ」着用レポート




ナプキンいらずの生理用吸水ショーツって?(※写真はイメージです)

海外では女性に人気の「生理用吸水ショーツ」。日本でも少しずつ聞くようになってきました。
聞いたことはあるけれど、どういうものなんだろうと思っている人も多いのでは。今回は、初めて耳にする方、気になってはいるけれどまだ使ったことがないという方に向け、生理用吸水ショーツの魅力についてご説明します。

●生理用吸水ショーツってどういうもの?



生理用吸水ショーツとは、洗って繰り返し使用できる、経血を吸収してくれるショーツです。吸水パッドとショーツが一体型になっているので、生理のときにナプキンなしで、このショーツのみで過ごすことができます。


私が愛用しているのは、アメリカ生まれの「Lilova(リロバ)」というブランドのもの。日本でも取り扱っているネットショップなどがありますが、私はアメリカのサイトでセールのときに25ドルくらいで購入しました。ほかの海外ブランドのものも使用しましたが、こちらはオーガニックコットン95%の生地に惹かれました。

生理用吸水ショーツは、「Nagi」や「PlayS(プレイショーツ)」、「BéーA」など日本発のブランドも増えていていて、価格は4000〜6000円が一般的。

見た目は、少し厚めのショーツといった感じで、普通のショーツとほとんど変わりません。ナプキンなしだと漏れてしまわないか心配だと思いますが、吸収力が高い素材を使っているので、しっかり吸収してくれます。

●生理用吸水ショーツの使い方、お手入れ方法



生理用吸水ショーツには、生理の日にそのまま履くだけ。生理用吸水ショーツには、多い日用のサイズ、軽い日用のサイズに分かれているものもあり、その日の経血量によって選ぶことができます。

初めて生理用吸水ショーツを使うときは、まずは、漏れたりしない経血量の少ない日から試してみることをおすすめします。とくに多い日は、ナプキンを重ねて使うこともできます。ナプキンから漏れても、ショーツ自体が吸収してくれるので安心です。

また、生理用吸水ショーツは、毎回洗って何度も使えます。使用後は冷水ですすぎをして、あとは、いつもの洗濯と同じように洗濯機で洗って干せばOKです。半年以上使っていますが、月に1度のことなので、まだまだ問題なく使えそうです。

※正しい使用法、お手入れ方法は商品の説明書に従ってください。

●生理用吸水ショーツの使い心地。においは?漏れない?



私は少ない日用と多い日用をそれぞれ2枚もっていて、量によって使い分けています。

初めて使ったときは、本当に漏れないのか心配だったので、昼間家にいるときに使ってみました。しばらく使用してみて…
・1日目と4〜5日目の少ない日の日中はショーツのみで夜まで過ごす
・2〜3日目の多い日は、漏れないものの少しベタッと感が気になったのでショーツ+布ナプキンもしくは使い捨てナプキンを併用
・夜は多い日用のショーツのみ
という形に落ち着きました。

ナプキンだと気になることもあるにおいですが、においを閉じ込める素材を使用してあるため、気になりません。私の場合、夜は2〜3日目でも多い日用のショーツ1枚で朝まで漏れず、少ない日は、ショーツだけでも1日じゅうサラッとしているので、外出先でも問題なく、本当にストレスフリーで快適です。

※あくまで個人の使用例、使用感です。

●はき心地がよく、ゴミもでず節約にも。生理用吸水ショーツのメリット



生理用吸水ショーツは何度も洗って使えるので、ナプキンの買い置きをする必要がなく、ゴミもでません。普通のショーツのようなはき心地なので、ごわついたりすることがないなど、生理期間中の悩みを軽減してくれるメリットがあります。ナプキンやタンポンがなくても過ごせるので、災害時にも安心だと思います。


レースがついていたり、カラーバリエーションがあったりとデザイン性があるものも増えています

初期費用はかかりますが、ナプキンを買う回数が減らせたり、夜用のナプキンが必要がなくなるなど、長い目でみると節約にもなると思います。

●生理用吸水ショーツのデメリットは?



快適で、エコな生理用吸水ショーツですが、デメリットもあります。まず、毎回の洗濯が面倒だと思う方も多いと思います。手洗いですすぎをしたり、普段の洗濯と分けて洗濯機を回す必要があるので、時間がない方には不向きです。

また、最初のうちは、ショーツのタイプ(少ない日用、多い日用)と自分の経血量との調整をする方が安心なので、家にいるときに試す方がいいかもしれません。

5000円以上するものがほとんどなため、買うのを迷っている方も多いかもしれません。プチプラファッションのGU(ジーユー)からも吸水機能タイプのサニタリーショーツがお手頃価格で発売されているので、チェックしてみてください。

使い捨てナプキンは、プラスチックを原料にしてつくられていて、パッケージなども含めて、廃棄する際に環境へ大きな負担がかかっています。シーンや量によって使い捨てナプキンやタンポンなどと使い分けつつ、ゴミを減らせて地球にも優しい生理用吸水ショーツを取り入れてみませんか?

●教えてくれた人
【野村 蘭さん】



インスタグラマー&1級ファイナンシャルプランナー。夫、中高生の娘2人の4人家族。無理なく続くゴミを出さないエコな暮らしを、インスタグラム(@zerowaste.japan
)で発信中。フォロワーは現在約15万人。