ゴミ屋敷に住む独身男性が溜め込むエロ本の特徴とは?
『北野誠のズバリサタデー』、話題の人にインタビューをする「ズバリこの人に聞きたい」のコーナー。4月3日放送の放送では、『プレジデントオンライン』でゴミ屋敷の記事を連載している、笹井恵里子さんに「ゴミ屋敷の整理から見えること」について伺いました。ゴミ部屋に住む独身男性は、ある嗜好性を持ったエロ本を溜め込んでいるケースが多いのだそうです。
「縛る系」に現れる意志
取材のため、生前遺品整理会社のスタッフとして数多くの現場で作業をしている笹井さん。
『プレジデントオンライン』で、笹井さんは「独身男性のゴミ部屋にはエロ本が多い」という記事を書かれていました。
笹井さんは、独身男性が持つエロ本の数は10冊程度と思っていたそうですが、先月片付けに行った先の男性は、なんと2,000冊のエロ本を所有していたというのです。
その背景にあるのは、ゴミ部屋に住む方が社会から孤立し、人とのコミュニケーションが絶たれているということ。
さらに、片付けられない、整理できない、ひとつのものを過剰に収集してしまうといった裏側には、本人は認識していない病気が隠れている可能性もあるそうです。
ゴミ屋敷の現場で見つかるエロ本は「女性を縛る系」の本が多い、と笹井さん。
専門家の方いわく、これは「ものをコントロールしたいという意志の現れ」なのだとか。
思い出の品の行方
遺品整理人の仕事は、亡くなった方の部屋か、存命している家主の部屋かで異なります。
亡くなった方の部屋であれば、遺族の希望に沿って処分を。
存命の方の部屋であれば、「ゴミ部屋から日常レベルにしたい」といった希望に沿って、整理と処分を行うそうです。
年末の大掃除で古いアルバムを見つけると、ついつい作業が止まってしまうという北野誠。
「思い出の品が出てきたときは、どう対応されているんですか?」と笹井さんに尋ねます。
笹井さんは、遺族の方から「取っておいて欲しい」と言われているものがあれば、そのように。
片付けの現場では「処分の箱」と「迷うもの」に分けて作業を行い、写真や手紙、本人が大事にしていたものは、遺族に確認をしてもらうそうです。
「溜め込み症」の可能性も
それでは、遺族が完全に受け取り拒否の姿勢を崩さない場合はどういった対応になるのでしょうか。
笹井さんによると、遺族にポジティブな感情に湧くものであれば、手紙を書き、そのものと一緒に遺族に送ることも。
一方、見ない方がよいものであれば処分もありえるそうです。
「あれほど綺麗好きだった母親も、物がどんどん増えていってる」と北野。
「物を片付けていないと気持ちが悪い」といっていた母が、年齢とともに、北野からすれば「ゴミ」のようなものをしまいこんでしまっているというのです。
「今後、自分の部屋がゴミ部屋になると迷惑になる」と自身についても心配する北野は、「生きているうちに、自分のものとどう向き合っていけばよいか」と笹井さんに相談をします。
「片づけは本人の意思次第と思いがちですが、アルコール依存症と同じで病気の可能性も潜んでいる」と笹井さん。
「物を獲得したいという欲望が過剰にある」
「処分できない」
「整理できない」
この3つの項目が満たされる場合は、人口の2〜6%いるといわれている「溜め込み症」の可能性もあるそうです。
「マイルール」の推奨
その昔、『探偵ナイトスクープ』で「うちの家がどうしようもない。整理しに来てください」という依頼を受けたことがある北野。
このときの依頼者は名古屋在住の女性でした。
依頼者に「いるか、いらないか」を確認すると、大体「いる」と返ってきたと振り返る北野に、笹井さんも「現場でもそれはすごく多い」と同意。
「その環境に慣れてしまうということがあるので、一回全部片付けるのもひとつ。どんどんひどくなって不衛生な中で命を落とすこともありえる」と笹井さん。
家がゴミ屋敷にならないように、笹井さんが推奨しているのは「マイルール」をあらかじめ決めること。
「病気まではいかないけれど、買いすぎてしまう」という方は、「月いくらまでネットで購入する」と決める、または「新聞は1か月」「洋服は2年」など、ものの消費期限を決定しておくことが大切とのことでした。
(minto)