「人間として未熟」「SNS気にしすぎ」 蓮舫氏の「糾弾型」質問、「サンジャポ」でも論議
立憲民主党の蓮舫代行の追及に菅義偉首相が「少々失礼じゃないでしょうか」と反応した2021年1月27日の参院予算委員会でのやり取りをめぐり、1月31日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)で出演者が持論を展開した。
「糾弾型」だと指摘を受けることもある蓮舫氏の質問スタイルには、SNS上では批判も出た。番組でも、演出家のテリー伊藤さん(70)が「政治家としても人間として未熟」と切り捨てる一方で、司会の「爆笑問題」太田光さん(55)さんは「SNSを気にしすぎなんじゃないのかね」と指摘、タレントのみちょばさん(22)は「今回に関しては、やりすぎな感じはありますし...」などと困惑気味に話した。デーブ・スペクターさんは、蓮舫氏の攻撃的な面のみに焦点があたり、立憲が掲げている政策が十分に報じられない、メディアのあり方を疑問視した。
菅氏「少々失礼じゃないでしょうか」→蓮舫氏反省という流れで...
この日の番組では、自民党の松本純衆院議員と公明党の遠山清彦参院議員の会食をめぐる問題を取り上げた。これに続く形で、ナレーションは「そうした中、今回批判されたのは与党だけではなく野党も...」。VTRでは、蓮舫氏と菅氏とのやり取りが紹介された。
参院予算委では自宅や宿泊先で療養中に死亡した人が20年12月1日から21年1月25日にかけて29人いたことを受ける形で、蓮舫氏が
「総理、その重み分かりますか?」
と菅氏に発言を求めた。菅氏が「そこはあの、大変申し訳ない思いであります」と答弁すると、蓮舫氏は「もう少し言葉はありませんか?」と矢継ぎ早に質問。菅氏は「心から申し上げましたように、大変申し訳ない思いであります」と繰り返した。この答弁姿勢を、蓮舫氏は
「そんな答弁だから、言葉が伝わらないんですよ!そんなメッセージだから、国民に危機感が伝わらないんですよ!あなたには総理としての、自覚や責任感、それを言葉で伝えようとする、そういう思いはあるんですか?」
と語気を強めて非難した。蓮舫氏の追及に、菅氏は「少々失礼じゃないでしょうか」とし、続けて
「私は少なくとも総理大臣に昨年の9月16日に就任してから、何とかこのコロナ対策、1日も早い安心を取り戻したい。そういう思いで全力で取り組んできたんです」
などと取り組みの姿勢を強調した。
番組ではこのやり取りを紹介しつつ、SNS上で
「総理を追及というより傷つけているとしか思えません」「そろそろ揚げ足とり国会やめませんか?もっと前進する貴重な話し合いに時間を使いましょう」
といった書き込みがあったことを紹介。これに続く形で、蓮舫氏が質疑終了後に
「いつも反省するのですが、想いが強すぎて語気を張ってしまうことを。提案した内容がきちんと皆さんに伝わるよう、引き続き取り組みます」
とツイートしたことも紹介した。
デーブ「テレビは面白いから、これだけ取り上げる」
司会の太田さんは、 VTR終了直後に
「蓮舫氏はSNSを気にしすぎなんじゃないのかね。見すぎているよね」
と指摘。出演陣らは、自公の議員に問題についてコメントしながら、蓮舫氏に対する批判の声が出ていることについても言及した。
田中裕二さん(56)の代理で出演したお笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄(45)さんが蓮舫氏の話題を振ると、太田さんが「蓮舫は追及国民と言われてますから」と、先の自公の2人が「上級国民」と揶揄されていることに被せてコメント。スタジオにひと笑い起きる中、サバンナ高橋さんが、「みちょぱ、どうですか。菅総理ちょっと...」と聞くと、割って入ったのがリモート参加中のテリー伊藤さんだ。
「蓮舫さんはね、政治家としても人間として未熟ですよ!蓮舫さんは、全く成長してない。俺もそうなのかもしれないけど、もっと優しく話したほうがほんとにね、蓮舫さんの気持ちを理解できると思うけど。あの人、かっかかっかしているから、俺もかっかしてるから、あまり言えないんだけど...」(テリー伊藤さん)
みちょぱさんは、
「蓮舫さんも、もともと強いのがいいと言われていたかもしれないけど、今回に関しては、やりすぎな感じはありますし、なんか何を言ったら正解だったんだろう。なんて言ってほしかったんだろうっていうのが、わからなくて...」
と疑問を呈した。デーブさんは
「別な観点で言うとですね、これだけ取り上げるわけですよ。ところが、なんで迷惑かって言うと、(立憲)民主党のホームページなどを見ればちゃんと代案も出しているし、ここまでやってる、実現したのはこれだとか、国の方針もちゃんと説明したりしている。他にも、落ち着いてる議員もいっぱいる、立憲民主党のなかに。だけどテレビはこれ面白いから、これだけ取り上げる。2時間もコロナやるワイドショーがあるなかで、でかいパネルで(立憲)民主党こういってるって見たことある?ないでしょ、ほとんど。だから、もう少しバランスが取れれば、蓮舫の出番がなくなるわけですけど。ちゃんと民主党(原文ママ)、他の野党も含めてちゃんと見てあげる努力も必要だと思うんですよ」
などと話し、メディアの取り上げ方についても課題があるとの見方を指摘した。
「愚痴を言うための野党っていうイメージが、もうできすぎているんですよね」
太田さんは、うなずきながら「(立憲)民主党の他の議員は、蓮舫がここまでやられるのは厄介だなって思っている...?」と聞くと、デーブさんは「厄介だと思うんですよね。これしか取り上げない。愚痴を言うための野党っていうイメージが、もうできすぎているんですよね」とした。
元「乃木坂46」の中田花奈さん(26)は、「攻め立ててるのは、ちょっと見るに耐えないと思ったんですけど」とハニカミつつ、
「安倍前総理なども体調を理由に退任されているというのもあるので、みんなで協力しあって、精神面ともに支え合って、今協力するべきときなのになって思っちゃいますね」
と話した。弁護士の細野敦さん(56)は、
「もう(中田)花奈ちゃんの言う通りなんですけど...」とスタジオに爆笑を起こしつつ
「パフォーマンスばかりしてないで、積極的なね、政治論争をしてほしいですよね」
とした。太田さんは「何でもない意見だったよね」とデレデレする細野さんに、ツッコみつつ笑顔を見せた。
蓮舫氏は、1月27日の参院予算委員会での菅氏からの「(コロナ対策を)全力で取り組んできた」との答弁を受け、
「その精一杯を否定はしません。ただ、伝える努力が足りない、って言ってるんです。私やっぱり、この総理のもとでね、特措法を改正して入院拒否に刑事罰を科すなんてことは絶対にやっちゃいけないと改めて思った。とにかく入院先を探す、それを優先しなければやってはいけないと思います」
と応じている。