これ、本当に食べられるの...? プロのデザイナーが作る「キャラ弁」が完全にアート作品だった
[みみよりライブ5up - 広島ホームテレビ] 2020年10月19日の放送では、SNSで話題となっている「前衛弁当」を取り上げていました。
ムンクの作品をモチーフにした鮭弁「ムンクのシャケび弁当」や、カープの監督の顔をあしらった「カープ愛弁当」。
そんな斬新なお弁当を作ったのは、東広島市在住の松浦美喜さん。フリーのデザイナー、イラストレーターとそて活動するかたわら、前衛弁当作家「nancy」としても活動をしています。
nancyさん(@nancychannel)のInstagramのスクリーンショット
夫への愛情がきっかけ
江田島市で生まれ育った松浦さんは、県内の専門学校を卒業後デザイン事務所に就職。当時は仕事漬けの日々だったといいます。
そして結婚をきっかけに事務所を退社すると、今度は主婦業にも全力投球。日々家族のお弁当を作り続けてきましたが、はじめは控えめな「地味弁当」だったそうです。
しかし子供が独立して時間に余裕ができると、夫へのちょっとした気持ちの変化があったそうです。
「頑張って働いてくれるわけじゃないですか、だから少しでもエネルギーになってフタを開けてびっくりしてもらったりとか笑ってもらったりとか。私の気持ちを伝えたいというか」(松浦さん)
そして3年ほど前、友人の勧めで始めたSNSに写真を投稿すると、徐々に人気が高まり話題に。
夫が食べる日常のお弁当でありながら、イラストレーターの腕前を発揮したデザイン性の高さが注目されています。
10月には、映画をモチーフにした前衛弁当の展示会が、広島市内の映画館「横川シネマ」で開かれました。会場を訪れた人は、
「再現率がすごいですよね。細かさと」
「お弁当だけどアートなんですよね。実際に食べられるでしょ?そこがすごいなと思って。真似したくても絶対できないです」
と話します。
フタを開けた瞬間思わず見入ってしまうお弁当。イラストレーターだからこそ出来るひとつの作品でもあります。
とはいえ前衛弁当のきっかけは、日々仕事に励む夫に自分の気持ちを伝えたいから。見た目はちょっと奇抜でも込められた思いはシンプルそのものです。
松浦さんは「愛情込めてって言うとすごく恥ずかしいので言いたくはないんですけど、愛情がなかったらできないですよね」と話していました。
私はキャラ弁も作るのに躊躇してしまいます。細かい作業で本当にすごい技術ですね。
(ライター:momiji)