まるで大奥のようなラブホ!? 将軍様気分をあじわえる幕張の“昭和ラブホ”『HOTEL FAMY』がすごすぎた(前編)
●まるで大奥! ホテルの周囲には石垣も
さまざまな種類がある日本のラブホテル。時代は令和へと移り変わるなかで、レトロな内装などの昭和らしさが残るラブホテル、通称「昭和ラブホ」がSNSなどで注目を集めています。私は大学生の頃に魅力に引き込まれ、様々な昭和ラブホを巡り、ツイッターを通して発信してきました。
今回は、千葉県幕張にあるラブホテル『HOTEL FAMY』を取材しました。FAMY最大の特徴は、7階のフロア。他では見られないような個性的な部屋が現存しているとのこと。インタビューも交えながら昭和らしさが残る素敵なお部屋を紹介していきます。
○船で運んだという石垣がすごい
JR幕張本郷駅を降り、徒歩で約10分。お城の外観が目に飛び込んできます。
まずは、株式会社ファミー代表取締役・武本政志さんにFAMYの歴史について聞きしました。
――FAMYの歴史について教えてください
「先代がつくったホテルなので詳しい創立年度は分からないのですが、私が引き継いで今年で14年目になります。7階の部屋は当時から変えていません。昔、バブル景気の頃につくったホテルで、かなりの金額をかけてつくったようですね。例えば石垣を船で運んできたと聞いたことがあります」。
創立は不明とのことですが、FAMYで使用できる無線wi-fiのパスワードに「1976」という数字が含まれていました。「もしや1976年創業なのかな?」と妄想を巡らせてしまいますね。
それでは、いよいよお待ちかね、FAMYの内部を紹介します。FAMYの売りでもある7階の部屋をいくつか見せていただきました。
○まるで大奥! 705号室
別世界に来たかのよう……。寝室には簾もあり、奥ゆかしさが漂っています。細かいところまできちんと作り込まれていて、こだわりを感じました。
●チンチラ生地の天井がすごい
個人的におすすめのポイントは、天井です。
武本さん曰く「このチンチラの壁紙は今では珍しく、外観と同様にかなりの金額がかかっている」とのこと。普通の壁紙とは違い、モフモフした柔らかい素材で、とても手触りが良さそうですね。
部屋だけでなく、お風呂もチェックしておきましょう……。
この705号室は大部屋で、2名以上での利用も可能。歯ブラシなどのアメニティも多めに用意されていました。
ラブホでの女子会が若い女性を中心に人気を集めていますが、この部屋で開催したら盛り上がること間違いなしです。
○コロナ前までは海外からのお客様も
――7階は当時のままとの事ですが、2〜6階はかなり改装されているのでしょうか
「半分くらいの部屋は改装しています。今はコロナの影響もあり改装を中止していますが、来年か再来年までには2~6階をフルリノベーションしたいですね。お城の外観と7階の部屋は残します」。
――最近だとコロナショックがあったと思います。お客さんの入りはどうですか
「4月5月あたりは相当キツかった。緊急事態宣言が終わるまではかなり大変だったかな。ただ東京に比べるとお客さんの戻りは早かったです。遠出できないぶん、近場のカップルの方が来られましたね。
現在も完全に元には戻っていませんが、7割から8割くらい。コロナ前までは海外からのお客様も、民泊に近いような感覚で利用していただいていました。そういう方は、やはりまだ戻っていません」。
――ラブホテル利用としてでなく、コスプレ撮影などの利用も増えているのでしょうか
「スタジオとして使っている方や、面白い部屋だけ求めて、撮影して帰って行く方もいます。映画監督や海外のカメラマンも撮影に来ました。ラブホテルとして以外の使い方も、今後は前に進めていかないとですね。
ただやっぱりうちはラブホテルなので、あくまでも“カップルが営む場所”を前提に運営していきたい気持ちがあります。最近のホテルはアダルト性という面で、面白みがなくなってきてしまっているところもあると思うので……。
705号室のように、情緒あるアダルトな雰囲気がある部屋を残していきたい。例えばライトをすべて最新のLEDに変えて明るくして、壁紙を真っ白なものに変えてしまうのは、ちょっと違うのかなと」。
次回の後編では、まるで西洋の宮殿のような佇まいの703号室、古代の中国王朝を思わせる702号室を紹介していきます。
後編はこちらから
○筆者:ゆなな
昭和ラブホを訪れ、Twitterで魅力を発信。時々、昭和ラブホでポートレートも撮影している。純喫茶などのレトロな場所も大好き。(@yunaaaa_a)
○取材協力
お城のラブホテル HOTEL FAMY
さまざまな種類がある日本のラブホテル。時代は令和へと移り変わるなかで、レトロな内装などの昭和らしさが残るラブホテル、通称「昭和ラブホ」がSNSなどで注目を集めています。私は大学生の頃に魅力に引き込まれ、様々な昭和ラブホを巡り、ツイッターを通して発信してきました。
今回は、千葉県幕張にあるラブホテル『HOTEL FAMY』を取材しました。FAMY最大の特徴は、7階のフロア。他では見られないような個性的な部屋が現存しているとのこと。インタビューも交えながら昭和らしさが残る素敵なお部屋を紹介していきます。
JR幕張本郷駅を降り、徒歩で約10分。お城の外観が目に飛び込んできます。
まずは、株式会社ファミー代表取締役・武本政志さんにFAMYの歴史について聞きしました。
――FAMYの歴史について教えてください
「先代がつくったホテルなので詳しい創立年度は分からないのですが、私が引き継いで今年で14年目になります。7階の部屋は当時から変えていません。昔、バブル景気の頃につくったホテルで、かなりの金額をかけてつくったようですね。例えば石垣を船で運んできたと聞いたことがあります」。
創立は不明とのことですが、FAMYで使用できる無線wi-fiのパスワードに「1976」という数字が含まれていました。「もしや1976年創業なのかな?」と妄想を巡らせてしまいますね。
それでは、いよいよお待ちかね、FAMYの内部を紹介します。FAMYの売りでもある7階の部屋をいくつか見せていただきました。
○まるで大奥! 705号室
別世界に来たかのよう……。寝室には簾もあり、奥ゆかしさが漂っています。細かいところまできちんと作り込まれていて、こだわりを感じました。
●チンチラ生地の天井がすごい
個人的におすすめのポイントは、天井です。
武本さん曰く「このチンチラの壁紙は今では珍しく、外観と同様にかなりの金額がかかっている」とのこと。普通の壁紙とは違い、モフモフした柔らかい素材で、とても手触りが良さそうですね。
部屋だけでなく、お風呂もチェックしておきましょう……。
この705号室は大部屋で、2名以上での利用も可能。歯ブラシなどのアメニティも多めに用意されていました。
ラブホでの女子会が若い女性を中心に人気を集めていますが、この部屋で開催したら盛り上がること間違いなしです。
○コロナ前までは海外からのお客様も
――7階は当時のままとの事ですが、2〜6階はかなり改装されているのでしょうか
「半分くらいの部屋は改装しています。今はコロナの影響もあり改装を中止していますが、来年か再来年までには2~6階をフルリノベーションしたいですね。お城の外観と7階の部屋は残します」。
――最近だとコロナショックがあったと思います。お客さんの入りはどうですか
「4月5月あたりは相当キツかった。緊急事態宣言が終わるまではかなり大変だったかな。ただ東京に比べるとお客さんの戻りは早かったです。遠出できないぶん、近場のカップルの方が来られましたね。
現在も完全に元には戻っていませんが、7割から8割くらい。コロナ前までは海外からのお客様も、民泊に近いような感覚で利用していただいていました。そういう方は、やはりまだ戻っていません」。
――ラブホテル利用としてでなく、コスプレ撮影などの利用も増えているのでしょうか
「スタジオとして使っている方や、面白い部屋だけ求めて、撮影して帰って行く方もいます。映画監督や海外のカメラマンも撮影に来ました。ラブホテルとして以外の使い方も、今後は前に進めていかないとですね。
ただやっぱりうちはラブホテルなので、あくまでも“カップルが営む場所”を前提に運営していきたい気持ちがあります。最近のホテルはアダルト性という面で、面白みがなくなってきてしまっているところもあると思うので……。
705号室のように、情緒あるアダルトな雰囲気がある部屋を残していきたい。例えばライトをすべて最新のLEDに変えて明るくして、壁紙を真っ白なものに変えてしまうのは、ちょっと違うのかなと」。
次回の後編では、まるで西洋の宮殿のような佇まいの703号室、古代の中国王朝を思わせる702号室を紹介していきます。
後編はこちらから
○筆者:ゆなな
昭和ラブホを訪れ、Twitterで魅力を発信。時々、昭和ラブホでポートレートも撮影している。純喫茶などのレトロな場所も大好き。(@yunaaaa_a)
○取材協力
お城のラブホテル HOTEL FAMY