新型コロナウイルスの影響でアカデミー賞のルールが一部変更に!

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新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を受け、来年発表予定の第93回アカデミー賞のルールの一部が変更されることが明らかとなった。米Entertainment Weeklyが報じている。

2021年2月28日に米ロサンゼルスで開催予定の第93回アカデミー賞授賞式。新型コロナウイルスの影響で3月16日よりロサンゼルス郡のすべての映画館が閉鎖を余儀なくされたため、主催する映画芸術科学アカデミーはアカデミー賞の作品賞にノミネートされる条件として定められていた、「ロサンゼルス郡の映画館で少なくとも7日間連続で上映され、一日あたり最低でも3回上映される必要がある」とのルールを変更すると発表した。

新たなルールとして、「作品賞候補の対象となる映画は、動画配信サービスもしくはビデオオンデマンドでのリリースから60日以内に、映画芸術科学アカデミー会員専用サイトで配信される必要がある」と規定され、その他に既存の全資格条件を満たしている必要があるという。

さらに映画芸術科学アカデミーは、法的に指定されたガイドラインと基準に従って劇場が再開された暁には、上映館の場所をロサンゼルスのみに限定せず、ニューヨークやサンフランシスコ、シカゴ、マイアミ、アトランタをはじめとする大都市圏へ拡大することも発表している。

Netflix配信映画の『ROMA/ローマ』が第91回アカデミー賞の作品賞候補になった際、劇場用映画として製作されていないものが受賞すべきかについて疑問を唱える声が業界内部からあがっていた。しかし、1年後の第92回ではNetflix映画の作品賞ノミネートは2作(『アイリッシュマン』『マリッジ・ストーリー』)に増えるなど、受賞こそまだだが、配信作品か劇場用作品かの境界線は薄れつつある。この度のルール変更は第93回アカデミー賞でのみ適用されるそうだが、今後に何かしらの影響を与えることになるのか、気になるところだ。

アカデミー賞ではまた、音響賞(Best Sound Mixing)と音響編集賞(Best Sound Editing)が「最優秀音響賞(Best Achievement in Sound)」という一つの部門として統合されることになった。さらに作曲賞(オリジナルスコア)では、候補となる曲の60%がオリジナルであることが資格条件となり、続編とシリーズに関しては楽曲に新たな音楽が80%含まれている必要があるとのこと。

世界各地で映画館チェーンが閉鎖されたことを受け、4月に全米公開されるはずだった『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』、5月にリリースを予定していたマーベル映画『ブラック・ウィドウ』はそろって11月に延期され、その他にも数多くの大作映画のリリースが後ろ倒しとなっている。(海外ドラマNAVI)

Photo:

アカデミー賞授賞式(第83回のもの)
(C)FAM022/FAMOUS