イングランドに7-19で敗れたニュージーランド【写真:荒川祐史】

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イングランドに敗れてV3逃す、NZメディア特集「なぜNZにとってW杯最悪の敗北なのか」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日の準決勝で世界ランク1位ニュージーランドが同2位イングランドに7-19で敗れ、史上初の3連覇を逃した。決勝にも辿り着けず、迎えた終戦の時。母国メディアは「これはオールブラックスにとってW杯最悪の敗北だ」と断じ、特集を組んでいる。

「オールブラックス対イングランド:なぜこれはニュージーランドにとってW杯で最悪の敗北なのか」と見出しを打って特集したのは、ニュージーランドメディア「スタッフ」だった。

 記事では「これはオールブラックスにとってW杯最悪の敗北だ」と断言。記事では今大会より早期敗退となった07年大会準々決勝フランス戦を比較した上で「しかし、十分な考慮の末には、この7-19でのイングランド戦の敗北がそれを上回る」と指摘している。当時は1987年大会で初代王者となって以降、4年に一度の大会の大舞台で足をすくわれることもあった。

「代表チームと同じように、我々は国全体で“予期しない”敗退に不本意ながら慣れていった」としたが「しかし、今回は違う」と力説し、3連覇を目指す今回は状況が異なることを挙げた。

内容も“完敗”と指摘「実績のある王者のチームが全く内容を生まなかった」

 記事ではW杯で過去に喫した敗戦を振り返りながら、今回のイングランド戦は前半のキックオフからいきなりトライを献上したことを回顧。「信じられないことにキーラン・リードのチームはそれに一度も応えることができなかった」と記した。

「さらに彼らは伝統的にオールブラックスの支配領域だったバック・ローを完全に支配した。これは悪しき過去への回帰であり、それ以上にニュージーランドにとってW杯での最悪の成果だった。実績のある王者のチームが全く内容を生まなかったからだ」

 このように記し、単に3連覇を阻まれたことだけでなく、試合も“完敗”といっていい内容だったことを指摘した。大きな期待を背負って歴史的快挙に挑んだオールブラックス。それだけに、この日の敗戦は母国も受け入れることが難しいようだ。(THE ANSWER編集部)