ラグビー日本代表の活躍は本当に素晴らしいものです。新たな歴史を切り開いたことは大いに褒め称えられるべきですし、今回、僕も初めてじっくりラグビーを見て、その魅力にはまってしまいました。ラグビー日本代表の躍進は他のスポーツにも大きな刺激を与えています。

それだけに僕は心配になっていることがあります。それはこのラグビー日本代表の盛り上がりが、2011年のなでしこジャパンの熱狂を思い出させるからです。2011年、なでしこジャパンはワールドカップで快進撃を続け、ついには決勝でアメリカをPK戦の末に下して初優勝を遂げました。

その後、なでしこリーグも大いに盛り上がりました。当時のJリーグの平均観客数を上回る1万7812人を集めた試合もあったのです。ところがブームはあまり長続きしませんでした。昨季の平均観客数は約1400人にまで落ちています。

日本ラグビー界はこの、人々は熱しやすく冷めやすかったという事例を教訓に、今の盛り上がりをぜひずっと維持してほしいと思います。僕は、そのために2つのことが大切になってくるのではないでしょうか。

1つはワールドカップで増えた「にわかファン」をいかに定着させるか。今回初めてラグビーを見たという人も、面白さに目覚めてきっとリーグ戦を見に行くと思います。そこをどうやってリピートしてもらうようにするか。リーグとチームは急いで手を考える必要があると思います。

2つめはラグビーの普及策をどうするか。ラグビーフットボール協会が公表している資料によると、2018年度のラグビーの小学校の登録チームは2つだけです。確かにラグビーは激しいぶつかり合いがあるので、親も小学生にやらせようとは思わないかもしれません。

それでもラグビーボールに触れる機会を作れるか、というのは大切です。そして体が出来上がってくる高校の登録チーム数が2018年度の979チームからさらに増えるように持っていくかというのが大切でしょう。ラグビーには今、すごくいい風が吹いていると思います。この勢いを今こそ加速させてほしいと心から願っています。