中国メディアは、日本の「全国高校サッカー選手権大会」を紹介する記事を掲載し、「日本の高校生がすばらしい青春時代を過ごしていて羨ましい」と伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国でもサッカーはバスケットボールや卓球、バトミントンなどと並んでポピュラーかつ人気のあるスポーツだ。習近平国家主席がサッカーファンであることで知られており、国策として自国のサッカー強化に乗り出したほどだ。

 中国にはスーパーリーグと呼ばれるプロサッカーリーグが存在し、多くのサポーターも存在するわけだが、小中学生や高校生が学校で受ける授業やクラブ活動となると、日本と比較してそれほど積極的には行われておらず、学生はとにかく勉強一辺倒という状況だ。中国メディアの今日頭条は20日、日本の「全国高校サッカー選手権大会」を紹介する記事を掲載し、「日本の高校生がすばらしい青春時代を過ごしていて羨ましい」と伝えた。

 記事はまず、日本では中学生や高校生はクラブ活動を行うケースが多く、スポーツや文化活動に打ち込む青春時代を過ごしていて、「高校サッカー」においては毎年日本一を決める全国高校サッカー選手権大会が行われていると紹介。また、第96回大会では全国の4058校に所属している16万人の高校生が参加して行われ、決勝大会に参加できるのはわずか48チームであるため、県大会の時点で99%もの高校が姿を消し、本大会で優勝するのは難関であると伝えた。

 一方、選手たちにとって敗北は非常に辛いことであるものの、日本の高校生たちは「敗北からその後の人生で役立つ、あきらめずに努力を続ける」といった大切な教訓を学び、仲間と共に戦うことによって一生忘れることの出来ない貴重な財産を得ていると論じ、「日本の高校生たちがすばらしい青春時代を過ごしていて羨ましい」と強調した。

 中国は日本以上の学歴社会となっているため、冒頭でも触れたように学校の授業では体育はあまり行われておらず、あくまでも授業の息抜きという位置づけとなっているのが現状だ。また、体育の授業中に怪我をしようものなら、保護者が学校に怒鳴り込んでくるというケースも多いようで、学校側も怪我をする可能性のあることは子どもたちにさせたがらないという。しかし、近年では勉強漬けのカリキュラムに対する疑問もあり、授業構成の見直しを行っている学校も出てきているようだ。だが、全体的には学業優先の流れであり、中国の子どもたちが青春時代をスポーツとともに過ごすのは難しいのが現状だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)