嘉義公園に展示されていた阿里山鉄道の蒸気機関車「SL-21」=阿里山林業鉄路・文化資産管理処提供

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(嘉義 23日 中央社)かつて阿里山鉄道を走っていた蒸気機関車「SL-21」が23日、修復のため、これまでの展示場所だった南部・嘉義市の嘉義公園から同市の阿里山林業鉄路嘉義車庫に運び込まれた。1975年に同公園に設置されて以来、44年ぶりに“古巣”に戻った。修復後は動態保存される予定。

阿里山林業鉄路・文化資産管理処によれば、SL-21は米ライマ社1912年製で、1913年から阿里山鉄道に投入された。同鉄道にとって初の28トン級シェイ式機関車であり、世界的に見ても貴重な鉄道遺産だという。

役目を終えたSL-21は1975年から嘉義公園で展示されていたが、経年により腐食や破損が見られ、鉄道ファンからは早急な修繕を求める声が上がっていた。修復には1200万台湾元(約4180万円)が投じられる。石炭を燃料とする方式をそのまま残す形で修復作業を行い、作業完了後は営業運転を開始するとしている。

(江俊亮/編集:名切千絵)