【前園真聖コラム】第254回「冨安の移籍が日本サッカー界にもたらす2つの進歩」
冨安健洋のボローニャ移籍が発表されました。これは日本のサッカーにとって2つの意味で大きな進歩をもたらしてくれると思います。
1つは、冨安の今後の伸びがより期待できるということです。現在でも冨安は1対1に優れ、ボールを奪う能力があり、読みや予測の精度が高く、さらにボールを奪った後のビルドアップにも才能を見せています。
経験が必要とされるセンターバックというポジションで、わずか20歳ながらここまでの能力を見せていた選手は、おそらく日本サッカー界にはそうそう存在しなかったでしょう。
そんな選手にとってイタリアというのは個人のスキルを伸ばしてくれる、すばらしい環境だと思います。セリエAは一時停滞しましたが、今はまたいい選手が集まってきてレベルが上がってきました。
さらにイタリアは、メディアも他の国に比べて強烈です。冨安はプレーだけではなく精神面も鍛えられるでしょう。そして世界のトップクラスを肌で感じ、さらに大きな選手になってくれるものだと思います。
もう一つは、この移籍は冨安個人以外にも大きな影響をもたらすということです。かつて日本選手がヨーロッパ移籍を意識できるのは五輪出場後でした。ですがそれだと23歳前後で挑戦ということになり、世界のトップレベルが20歳ぐらいまでにヨーロッパのトップリーグに飛び込んでいたことを考えると、どうしても遅くなっていました。
今回冨安は、若くしてヨーロッパに渡り、4大リーグ所属ではないクラブでプレーして、ステップアップしていくというモデルケースを作ってくれました。これからは多くの選手が冨安を目指して、ますますチャレンジしてほしいと思います。
今後、冨安はこれまで以上に注目され、メディアの目にさらされると思います。これまではなかなか単独のインタビューで登場することはなかったのですが、これからはそういう訳にもいかないでしょう。
一流の選手は、ピッチ外での自分の役割に対しても一流の対応が求められます。これから冨安には、今まで以上にメディアの前でしっかり自分の考えを述べてほしいと思いますし、そういう一流の振る舞いを期待したいと思います。
1つは、冨安の今後の伸びがより期待できるということです。現在でも冨安は1対1に優れ、ボールを奪う能力があり、読みや予測の精度が高く、さらにボールを奪った後のビルドアップにも才能を見せています。
経験が必要とされるセンターバックというポジションで、わずか20歳ながらここまでの能力を見せていた選手は、おそらく日本サッカー界にはそうそう存在しなかったでしょう。
さらにイタリアは、メディアも他の国に比べて強烈です。冨安はプレーだけではなく精神面も鍛えられるでしょう。そして世界のトップクラスを肌で感じ、さらに大きな選手になってくれるものだと思います。
もう一つは、この移籍は冨安個人以外にも大きな影響をもたらすということです。かつて日本選手がヨーロッパ移籍を意識できるのは五輪出場後でした。ですがそれだと23歳前後で挑戦ということになり、世界のトップレベルが20歳ぐらいまでにヨーロッパのトップリーグに飛び込んでいたことを考えると、どうしても遅くなっていました。
今回冨安は、若くしてヨーロッパに渡り、4大リーグ所属ではないクラブでプレーして、ステップアップしていくというモデルケースを作ってくれました。これからは多くの選手が冨安を目指して、ますますチャレンジしてほしいと思います。
今後、冨安はこれまで以上に注目され、メディアの目にさらされると思います。これまではなかなか単独のインタビューで登場することはなかったのですが、これからはそういう訳にもいかないでしょう。
一流の選手は、ピッチ外での自分の役割に対しても一流の対応が求められます。これから冨安には、今まで以上にメディアの前でしっかり自分の考えを述べてほしいと思いますし、そういう一流の振る舞いを期待したいと思います。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。