ASF中央災害対策センターの黄金城副指揮官

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(台北 9日 中央社)中国・北京で8〜9日の日程で行われている家畜伝染病「アフリカ豚コレラ」(ASF)をテーマとした東アジアの専門家会合に台湾が招請されていないことが分かった。ASF中央災害対策センターの黄金城副指揮官が8日、明らかにした。会合は国際機関、国際獣疫事務局(OIE、本部パリ)と共同で開かれる。「中国での開催でなければ、台湾は参加していた」と黄副指揮官は訴え、中国の「小細工で、よく使う手口だ」と批判した。

中国で猛威を振るうASF。その侵入防止に台湾は力を注いでいる。だが中国から正確な情報が得られず、周辺諸国はその公開を望んでいる。台湾では先月7〜8日、日本や英国、韓国、タイ、ベトナムなどの専門家を招き、ASFの予防や制圧について意見を交わすシンポジウムが開かれた。中国の専門家も講演などは行わなかったものの、出席していた。

黄副指揮官によれば、行政院(内閣)農業委員会動植物防疫検疫局は北京の会合に出席する意向を伝える書簡をOIE本部にすでに送ったが、返答はまだないという。

黄副指揮官は、今回の会合で公開される資料の内容について、中国がOIEにすでに報告している情報の範囲を超えないと説明。だが、中国が公表している情報は事実と異なっていると指摘し、感染状況のピークがいつ過ぎるのか予測するのは困難との見方を示した。

(楊淑閔/編集:楊千慧)