日本各地にはそれぞれの街や地域の方々がこよなく愛し、磨き上げられてきた絶品グルメが必ず１つや２つ存在する。

しかしその絶品グルメは、ほとんどの場合地元の人にとっては「常識」や「当たり前」のため、その街や地域以外の人にはなかなか知られることがないのが、現状である。

例えば、愛知県・安城市にある「北京本店の北京飯」や広島県・広島市にある「陽気のラーメン」、石川県・金沢市にある「グリルオーツカのハントンライス」、新潟県・新潟市にある「みかづきのイタリアン」、大阪府・大阪市にある「かどやの豚足」、長野県・上田市にある「日昌亭の焼きそば」北海道・札幌市にある「だるまのジンギスカン」などなど、さまざまな美味しいグルメがキラボシのごとく日本各地に輝きを放って存在している。

今回はそんな絶品の地方グルメの中から、青森県青森市が誇る絶品のソウルフードをご紹介したい。

それが「王味（わんみ）」の餃子だ。

・ど迫力のニンニクダレとニンニクとニラの餃子
まず、こちらのお店、青森県青森市堤町の住宅街の中に潜む名店だ。

普通の旅行者が簡単に見つけられるような場所にはなく、ガイドブックに載っているようなお店でもない。

しかしながらこちらのお店の餃子は全国探しても唯一無二と言えるほど美味しい餃子なのだ。

まず、驚いてしまうのがタレだ。

タレの中には粗みじん切りにされたニンニクが入っており、タレそのものからニンニクの香りがたちのぼっている。

たっぷりとニンニクが入っているのだが、それでも足りない、という方は、卓上のみじん切りのニンニクを加えても良いかもしれない。

餃子は少ししっとりとした皮を楽しめる餃子となっているのだが、具がパンチのある餡となっている。

ニンニクとニラ、そして少量の豚肉をつかってつくられた餡は、非常に強い香りを放っている。

そこにニンニクたっぷりのタレをつけて味わうのだから、ニンニク大好きな人にはたまらない最高の餃子に仕上がっているのだ。

ニンニクとニラの強烈な香りながらも、非常にウマミを感じる餃子は、全国広しと言えども、ここにしかない、そういっても過言ではない。

もし辛いものが好き、という方は卓上の自家製豆板醤をタレにしのばせてもいいかもしれない。

よりスパイシーで香り高い味わいを堪能できる。

・他にも美味しいメニューばかり
こちらのお店、一般的な街中華のお店のため、他にも美味しいメニューがたくさんある。

なかでもオススメしたいのが、「チャーシューつまみ」と「モツいため」だ。

チャーシューつまみだが、美しく盛られたチャーシューは芸術品とも言える。

1枚チャーシューを取り上げると、中には熱々の茹でたてモヤシがたっぷりと入っている。

実はこの「チャーシューつまみ」は特製のカラシダレがかかっており、このタレがまた秀逸なのだ。

そのタレをたっぷりとチャーシューにまとわせ、モヤシと一緒に味わう、そこには最高のチャーシューのおつまみが存在していることがわかる。

さらにモツいためだが、こちらも秀逸。

たっぷりとニンニクと豆板醤、そして黒こしょうがきいたモツいためは、ウマさと辛さと香りが最高の逸品。

シコシコとしたモツの食感に、シャキシャキとしたタマネギや少し苦みを加えてくれるピーマン、それぞれの具材がそれぞれの良さを引き出し合っており、このモツいためも、王味でしか味わえない、そう思えるほどの美味しさなのだ。

・シメはチャーハン
数々の青森の王味が誇る美味しいメニューを味わったのなら、最後はしっとりとした美味しいチャーハンで締めたい。

具材はネギ、タマネギ、ニンジン、卵、チャーシューと非常にシンプルなのだが、ニンニクのパンチが効いた他のメニューとは少し異なる、優しい味わいなのだ。

ひとくち味わえば、口の中でどこか懐かしい、でも、他では食べた事の無い味わいが広がっていく。

タマネギやニンジンの甘みに、卵の甘み、そこにチャーシューとネギがアクセントを加えてくれる。

その優しい甘さをじわじわっと感じられるチャーハンに、冬の青森を旅する旅人は優しく包まれてしまうに違いないのだ。

もし青森県青森市を旅するのであれば、こちらのお店を訪れてみてはいかがだろうか？

多くの青森市民が愛する知られざる街中華の名店は、きっと旅する人の心も身体も満たしてくれるに違いないのだ。

そしてそんな旅を楽しんだのなら、今よりももっと、青森の事が好きになるに違いないのだ。

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お店　王味（わんみ）
住所　青森県青森市堤町1-10-8
営業時間　17:00〜24:00
定休日 日曜日、月曜日