最近、パパ活という言葉が話題になっていますよね。実際に新R25でも取材し、その実態を調査したのですが…

なにやら最近は、「ママ活」というワードが新たに登場しているとのこと。

気になった編集部は、華麗なるママ活生活をTwitterで公開している、ママ活のプロ(?)・りんごあめさんに取材を依頼。

・ママ活の定義
・受け取るお金の相場
・ママと出会う方法

など、知られざるママ活の実態について伺ってきました。


マッチングアプリで経営者と出会ったことによりママ活を開始。ママ活歴は約2年。ママ活のコツや体験談などをツイッターにて発信中。現在ママは6人ほど

そもそもママ活って何? 受け取るお金の相場は1時間あたり3000円〜5000円

りんごあめさんによると、ママ活とは“ママ”と呼ばれる女性と一緒に過ごして対価をもらうもの。やっているのは、現役の大学生が多いそうです。

その対価が“金銭”であれば「ママ活」、洋服やアクセサリーなど“モノ”である場合は「姉活(あねかつ)」と、区別されることもあるよう。

ママ活で受け取るお金の相場は1時間あたり3000円〜5000円が平均で、1日のデートで3万円など、日給制の場合も。

ちなみに、りんごあめさんの場合は1カ月あたり現金で4万円、プレゼントで7万円ほどになるとのこと。

りんごあめさん:
レンタル彼氏の相場が、だいたい1時間5000円。それに合わせてなのか、ママ活も似たような金額設定になっています。


※レンタル彼氏とは、仲介サービスに登録している男性(彼氏といいます)のなかから好みのタイプを選び、1対1のデートができるサービス。拘束時間に合わせた報酬を“彼氏”に支払います。

宮内:
以前、パパ活の取材をした際は「金額交渉もある」という話を聞いたのですが、ママ活でもあるんでしょうか?

りんごあめさん:
基本的に金額はママに決めてもらいます。

僕は、お会計のおつりをいただくことが多いですね。食事代が2人で12000円だったとしたら、ママが2万円払って「おつりあげるよ」って言ってくれたりとか。

宮内:
ナチュラルだ。「封筒で渡される」「はじめにパパから金額を聞かれる」みたいなパパ活とは違いますね。

りんごあめさん:
ママ自身も「自分がママ活をしている」という感覚はあまりないと思います。

大学生から「奨学金がさ…」とか言われると、ママからしたら自然に「お金をあげる口実」になるじゃないですか。

宮内:
理由がないより渡しやすいですね。

りんごあめさん:
だからママ活は曖昧な部分が多いですね。僕も、ご飯をおごってもらうだけのときもありますし、洋服を買ってもらうなどモノをもらうだけの場合も多いです。

ただ、ママが持っているマンションの1室を自由に使っていいよと言われたり、1泊10万円超えのホテルのスイートルームをプレゼントされたりと、ちょっと特殊なこともありましたが。

宮内:
ちょっと、それはなかなかすごいじゃないですか…

でもホテルってことはそれ、体の関係ありますよね

りんごあめさん:
ないです。1人で泊まりました。

体の関係になったほうがお金はたくさんもらえるかもしれませんが、一時的な関係で終わってしまいやすいですし。

それに、相手の方が本気になってトラブルに発展することもあります。そういう意味でも、僕はママ活を「体の関係を持たないもの」と定義しています

ママ活にハマったきっかけはある女性経営者。現在は、30代後半〜40代のママが6人

宮内:
りんごあめさんには現在6人のママがいると伺いましたが、年齢はどのくらいの方々なんですか?

りんごあめさん:
30代から40代前半で、経営者やバリバリ働いてる方々です。

ママ活をはじめたのも、ある女性経営者に出会ったのがきっかけなんですよ。

今から2年前、起業しようと考えていたときに、誰かにアドバイスをもらいたかったんですけど、若いこともあってまわりに話せる相手がいなくて。

宮内:
(き、起業…)

りんごあめさん:
ちょうどその頃ハマっていたマッチングアプリで、40代の女社長とお会いできることになったんです。ただ、この時は直前まで会うことをためらっていました。

だって、言ってしまえば自分の両親と歳が近い女性じゃないですか。そんな女性と本当に話すことがあるのかと(笑)。



りんごあめさん:
でも、いざ勇気を出して行ってみたら楽しかったんです。

その日の帰りに洋服とかいろいろ買ってもらったんですけど、そのときにふと「これ、アイドル活動だな」って感じて。

おそらく相手は、僕の「起業したい」という想いに対して「応援したい」と純粋に思ってくれたと思うんです。ママ活では「夢を持っている男子が強い」と言われるのもこういうことでしょうね。

宮内:
たしかに。よく女性ファンがアイドルに差し入れしたり、ライブ終わりにプレゼント渡したりすることってありますよね。

そういうことで貢献したくなっちゃう気持ちはわかるな〜。

りんごあめさん:
その想いに気づいたとき、これまで自分本意だった意識が「買ってもらったからには女性を楽しませなくちゃ」って相手視点に切り替わったんですよ。

マッチングアプリは「恋人探し」が目的な女性がほとんどで、自分にとってすこし重かったんです。相手は本気でくるので「自分はこの子のことをどう思うか」ってことを考えなくちゃいけなくて、疲れていたのかもしれないです。

宮内:
プレゼントを買ってもらったことで、気持ちがラクになったと。

りんごあめさん:
そうかもしれません。そこから「こういう関係っていいな」と目覚めて(笑)。

おかげさまで起業できたんですが、今では6人のママと並行して、週に2〜3回は会っていますね

はじめたときはお金もなかったので対価が目的でしたが、今は純粋に自分より経験を積んでいるママと話すのが楽しいから続けている感じです。

ママ活男子がオススメする、ママとの出会い方

Twitterでも「ママ活男子募集」というハッシュタグがあったり、ママ活アプリ「SILK(シルク)」が登場するなど、最近はママと出会える場所は広がってきているように思えます。

SILK 新しいカタチの出会い
https://www.silk-jp.com/

でも実際のところ、どのようにしてママを見つけているのでしょうか。

りんごあめさん:
僕の場合は2パターン。バーチャットアプリなのですが、それぞれ紹介していきますね。

ママと出会う方法その1:バー

りんごあめさん:
もともとお酒が好きで、よく1人でバーに飲みにいくんですよ。

そこでママになり得るのは、1人できている30代くらいの女性。だいたい結婚されていて、「今夜喧嘩してきた」「家出中」みたいな家庭トラブル真っ最中の方が多いんです。

宮内:
1人できているということは、何かしらストレスを抱えている可能性が高いということなんですね。

りんごあめさん:
そう。そこで話しかけられて、仲良くなるとそのままおごってもらって、連絡先を交換する。そこからつながっていくパターンですね。

宮内:
いや、でもそんなトントン拍子に進みますかね?

女性の意見として言わせてもらうと、そもそもその場で仲良くなるためには結構なテクニックが必要だと思うんですが…

りんごあめさん:
相手が「何に悩んでるのか」を捉えて、その人が求める話し相手になればいいんです。

自分が会話の中心になってはダメで、あくまで聞き役に徹する。その上で、この人は家庭の問題を話したいのか、仕事の話がしたいのか、それを嗅ぎ分けて話題を寄せていくんです。

はじまりがバーであるメリットは、女性がバーテンさんに話しかけているところから話題を探れたり、来店時間によって「悩み」が予想しやすくなることですね。

ママと出会う方法その2:チャットアプリ

宮内:
チャットアプリって、マッチングアプリとは違うんですか?

りんごあめさん:
マッチングアプリは双方が「いいね」をしてマッチングしてからじゃないとメッセージのやりとりができないじゃないですか。

チャットアプリはもっとカジュアルで、登録していれば誰にでもメッセージが送れるんです。

なので僕は歳上の女性にメッセージを送ってみて、お互いの会話が弾んだら会う、みたいにしてママを見つけています

宮内:
それ、マッチングアプリではできないんですか?

りんごあめさん:
ママ活って恋愛とは違うんですよ。だから本気になってしまう女性とは絶対に会ってはいけない。

マッチングアプリは、チャットアプリより本気な人が多いんです。そういう意味で、ママ活がしたいならマッチングアプリは避けるのが無難だと思いますね。

自分が誰にウケるのかを考えて、その人がいそうなところを探すのが大事

りんごあめさん:
ただ、僕はママと出会うツールはなんでもいいと思ってます。

それより大事なのが、「自分に価値を感じてくれる女性はどんなタイプなのか」を分析して、ママのペルソナをつくるんです。



りんごあめさん:
たとえば、僕は背が低くて容姿にあまり自信がありません。

だからTinderのように女性から“見た目”で判断されるアプリは避けてるんです。Twitterでもママから「顔写真見せてください!」ってDMくるんですけど、そういう場合は返しません。

一方で「起業して夢を追いかけている」ことは自分の強みになる。それに、背が低いのも女性によっては「かわいい」と武器になる場合があって。

宮内:
夢を追いかけてる×背が低い…あっ

りんごあめさん:
頑張る弟キャラですね

つまり、狙うべきは歳上かつ「ビジネスを応援したい」と思ってくれる女性ということになりますよね。

そうなると、会社を経営している女性がぴったりだったんです。だからバーも働いている女性がよくいる街に絞ってます。

宮内:
なるほど。自分がウケる女性がいそうなところを狙うんですね。

りんごあめさん:
先ほど、マッチングアプリはおすすめしていないといいましたが、僕の知り合いのママ活男子でマッチングアプリを使ってうまくやっている人もいます。

彼は、180cmでイケメン。見た目がいい男性は派手好きな水商売系の女性に人気だったりするので、外見を重要視する女性が多いと噂の「poiboy」というアプリを使ってますね。

自分を分析した上で、ママと出会うツールを選択するのが大切です

Poiboy(ポイボーイ)-出会い探しマッチングアプリ
https://poiboy.jp/

女性がママ活をする理由は、「非日常」を体験したいから

宮内:
ママ活をしている男性側のことはだんだんわかってきたのですが、気になるのが「ママは何を求めてママ活をしてるんだ」という点なんです。

りんごあめさん:
みんな、非日常を求めてるんだと思いますよ。

宮内:
非日常…

りんごあめさん:
ちょっとクサいたとえになってしまいますが、僕はママと会うときに「ディズニーランドに来ている」という感覚を忘れないようにしてます

つまり、日常を感じさせちゃいけないんです。「体の関係を持たない」というルールを守っているのは、そのためでもあります。そういう行為って“リアル”じゃないですか。

自分がアイドルだとして、ファンの子に手を出しちゃったらその子の夢を壊してしまう、みたいな。

宮内:
なるほど。

りんごあめさん:
普段は子育てしているママだったら、小さい子がいるとヤケドが危ないから熱いものを食べれなかったりしますよね。

そういう場合は「鉄板焼きに行きたい」って、非日常の体験ができるように僕からリクエストします。



りんごあめさん:
「このママはこういうところによく行く」「普段はこういうご飯を食べる」という情報を会話のなかで仕入れて、ママ毎に全部ノートに記録してます。

そうすれば「このママは夜景とか見に行かないって言ってたから誘ってみよう」と発想できるじゃないですか。

実際に行ってました

りんごあめさん:
非日常を体験してもらうためには、「初めて」の経験がなんなのか、考えを巡らせることが大切ですね。

関係を長続きさせたければ、ママの「女性として見られたい気持ち」に徹底して寄り添うこと

りんごあめさん:
あと、ママと長期的な関係になる上で重要なのが、「お姫様扱いする」ことです。

ママ活している女性って、おそらくみなさんが思っているより美人な方が多いんですよ。

宮内:
失礼ですけど、ちょっと意外です。

りんごあめさん:
若い頃にチヤホヤされていたんだけど、結婚や仕事で昇進した結果、「女性として見られなくなった」という人が多いんです。

つまり、若い頃は結構モテてた人が多いんですよね。

宮内:
その落差が苦しいのかもしれないですね。

りんごあめさん:
非日常を体験させてあげるっていうのも、「女性として見られたい」という気持ちを満たしてあげるためです。

いくらこちらが話上手だったり、賢かったり、かっこよくても、これを満たしてあげないと、すぐ“切られる”でしょうね

宮内:
行き着くのはやはり、女心なのか〜。

りんごあめさん:
よくDMで「いいママに出会えないんだけどどうすればいいですか?」という質問をもらうんですよ。その度に「どうしてママ活したいの?」って僕は聞くんですけど、だいたいが体かお金が目的。

そうなると、「女性として見てあげる」っていう発想には至らないから、「もう1回会いたい」と思ってもらえるわけがないですよね。

僕は、30代でも、40代でも、ママの名前を呼ぶときは、いつでも「〜さん」じゃなくて「〜ちゃん」って呼びますよ

取材前は「ママ活なんてまったく…」と理解できなかった自分が、りんごあめさんの女心を理解した発言に感心しきりになったいた、ちょうどその時。



「よかったらこれ、どうぞ。バレンタイン近いので…」と差し出されたチョコレートで、追い打ちをかけるようにキュン。

やっぱり、“お姫様扱い”は無条件にうれしい。女性って、そんな生き物なんです。

〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)〉

りんごあめ (@ringoamereport) | Twitter
https://twitter.com/ringoamereport