金崎夢生から安部裕葵まで… 実力者7人が合宿開始、その場所が「八丈島」のなぜ―
代表経験者ら合同自主トレ開始、木場克己トレーナーが語る八丈島の理由
サッカー日本代表は9日にアジアカップ開幕戦となる1次リーグ初戦トルクメニスタン戦を迎えるが、八丈島にも代表経験者の実力者が集結。シーズンインを前に合同自主トレで切磋琢磨している。
「選手が求めているものはクラブのキャンプインのタイミングで、スタートダッシュするということ。選手個人ではなかなか追い込むことは難しいので、八丈島で合宿をすることになります」
こう語ったのはプロトレーナーの木場克己氏だった。体幹、体軸、バランスを強化する「Koba式体幹・バランストレーニング」の開発者で、競泳のリオデジャネイロ五輪代表・池江璃花子(ルネサンス亀戸)らトップアスリートを指導。日本郵政女子陸上部もアドバイザーとして指導し、16年に創部3年目で全日本実業団女子対抗駅伝(クイーンズ駅伝)優勝に導いたスペシャリストだ。
木場氏の主催する毎年恒例の八丈島合宿は今年で10年目を迎えた。日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)も初年度に参加した地獄の合宿には、鳥栖FW金崎夢生、FC東京FW永井謙佑という日本代表経験者から、昨年度のベストヤングプレーヤー賞を受賞した鹿島FW安部裕葵という新鋭まで、サッカー界の実力者7人が参加した。
7日に八丈島に到着すると、早速合宿開始。体育館で特製チューブを使ったチューブサイドブリッジなど、90分間体幹トレーニングの基礎メニューを行った後には「長友ロード」と命名された坂道を10回ダッシュ。八丈富士に続く、坂を一気に駆け上がった。
かつては中井卓大&久保建英も…八丈島に集う理由は「坂道」にあり
なぜ、アスリートは八丈島に集うのか。
「八丈島で合宿を行う理由の一つにこの坂道があります。傾斜がいい具合なので、臀部とハムストリングに刺激がしっかりと入ります。公式戦がスタートすると、実戦練習との兼ね合いで、1年を通じて臀部とハムストリングに刺激を入れ続けることが難しくなります。どの選手もモチベーションが高い。しっかりと追い込んでいました」
木場氏はこう説明した。同氏に師事するレアル・マドリードの下部組織に所属するMF中井卓大と横浜MのFW久保建英もかつて八丈島で合同合宿を行った経緯もある。
ハワイやグアム、沖縄など温暖な環境で汗を流す自主トレもある。しかし、寒風吹き荒ぶ八丈島で鍛え上げるストイックな流儀で、選手たちは2019年の躍進を期している。(THE ANSWER編集部)