宮原知子(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

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6日放送、NHK「グッと!スポーツ」に、フィギュアスケート宮原知子が出演。超がつくほど真面目なオリンピアンを巡るエピソードが紹介された。

先輩の村上佳菜子も感嘆するほど、超がつくほど真面目なことで知られる宮原は、練習場でも学業をおろそかにせず、合間に読む愛読書はシェイクスピア。小学校時代には、宿題でもないのに日記を毎日提出していたという。

真面目さを如実に表すのが、母親が明かしたエピソード。中学時代、足の痛みでエントリーしていた試合に出場できなかったとき、宮原は母親に「この度は出るべき試合に出られなくなりまして申し訳ございません。次は絶対頑張ります」と、敬語でメールを送ったそうだ。

「そんな記憶はまったくない」という宮原は、「ちょっと…ヤバくないですか?」と苦笑。MCの相葉雅紀から「オレら最初から思ってたよ。宮原さんヤバいなって」と返された。

当然、普通の選手であればついサボりがちな練習も、宮原はきっちりとこなし続ける。基礎練習をやるときに「追い込めるまで追い込みたい」という真面目ぶりに、相葉は思わず「ドMですよね?」と問いかけ。共演のスピードワゴン・井戸田潤から「ストイックって言って」と訂正される。

5段階の自己評価で「ナルシスト力」は0.25、「トーク力」は0とした宮原だが、「ユーモア力」は3.5と高め。実際、村上は「仲良くなると結構ツッコンでくれたりボケたりする」と証言する。番組でも、宮原は思い切りの良い変顔や井戸田のギャグも披露。ユーモアな一面をうかがわせた。

だが、スケートに関してはやはり真面目。それゆえに、平昌五輪出場権が懸かっていたシーズン、宮原は負傷からの復帰を焦り、別の負傷を抱える悪循環に陥った。そこで支えてくれたのが、7歳から指導を受ける濱田美栄コーチだ。

「あなたは実力がある。だから5年後を目指そう」という濱田コーチの言葉に、宮原は「切羽詰まっていきそうなところをとどめてくれた。落ち着かせてもらえた」。ケガの再発防止を優先し、食生活を見直すとともに、リンクではジャンプを控えて表現力を磨いた結果、見事平昌行きを決めた。

当初は宮原を「どんくさい」と見ていた濱田コーチも、「1回で見てできるセンスも素晴らしいけど、10回できる心の才能も素晴らしい」と努力を称賛。今では「尊敬できる存在」とまで絶賛する。

恩師の賛辞に「変な感じ」「すごくうれしい」と笑顔になった宮原だが、「まだまだそんな選手じゃないので、もっと頑張らないといけない」「ここまで頑張ってこられたのは先生がいたからで、先生と会っていなければここにいないと思うので、まだまだこれからもよろしくお願いします」と、最後まで真面目だった。