2018年8月下旬、アメリカから突如「我こそがコナンだ!」とばかりに、日本の『名探偵コナン』作者の出身地である「コナンタウン」鳥取県北栄町に、名物司会者のコナン・オブライエン氏が3兆円の賠償金を請求してきた。北栄町も「ラシュモア山に町長の像を彫る」「ハンバーガー1万5000個を持って来日」などのジョークで対抗し、コナン氏は3兆円を取りに北栄町に行くと宣言。9月6日に遂に現地に足を踏み入れた。

いきなりのハプニング

コナン氏が9月3日に来日したことはすでにJタウンネットでも報じたが、9月6日に北栄町に向かっているというツイートを投稿。「和解の時だ」ともコメントしていた。

ところが鳥取への旅でちょっとしたハプニングが起こる。次のツイートは、北栄町ではなく米子市からのリポートとなった。

「コナンタウンに空港が二つあるなんて!」とびっくりのコナン氏。鳥取砂丘コナン空港(鳥取市)ではなく、米子鬼太郎空港に向かってしまったと思われるが、ともかくもこの後北栄町に向かい、松本昭夫町長との対面を果たした。


友好ムードを演出(コナン氏のツイッターより引用)

これまでお互いに途方もない要求をつきつけあってきた松本町長とコナン氏だが、8月20日のコナン氏による宣戦布告から2週間あまりで「和解」。コナン氏は町長から一日町長に任命され、お礼に「ミス・アイオワ」と大書きされたタスキを贈るジョークで応える。そして町の人々にハンバーガーをふるまい、町民との交流を楽しんだ。もっとも、ハンバーガーの数は先日北栄町が要求した1万5000個ではなく1000個だったとのこと。

そのほかにも北栄町は3兆円と書かれたハリボテの小切手を贈ったり、コインランドリーにコナン氏の似顔絵を掲げたりなど、これまでのコナン氏の要求にもユーモアをまぜて応えていた。

この後、コナン氏はコナン空港で平井鳥取県知事とも対面し、鳥取の伝統芸能「因幡の傘踊り」を体験するなど、鳥取県のアピール役も務めていた。

コナン氏はこの訪問で、正式に北栄町の観光大使と鳥取県の「名誉侍コナンダー」に任命されたとのことで、北栄町とコナン氏の交流は続きそうだ。

こうして平和的解決となった「コナン戦争」。ユーモアあふれる国際交流だったが、またコナン氏の番組の中で、改めて事の経緯が語られるかもしれない。楽しみだ。