消えた浜松町駅ホームの小便小僧 「夏休み中」のお知らせ残し… 彼に何があったのか?
JR浜松町駅の名物ともなっている、ホームに設置された小便小僧の像が、2018年7月下旬に撤去されました。周辺には「猛暑のため夏休み中です」とのお知らせが。一体何があったのでしょうか。
毎月異なる衣装にチェンジ 名物だった小便小僧
JR浜松町駅の3・4番ホームに設置されていた小便小僧のブロンズ像が、2018年7月下旬に撤去されました。
ホームには小便小僧の「夏休み」を伝える掲示物が(2018年7月、乗りものニュース編集部撮影)。
7月末日現在、像が立つ台座も根こそぎなくなっているほか、その下にある「小便」を受ける池も、カバーで覆われています。付近には、「7月27日〜8月23日まで 小便小僧は猛暑のため夏休み中です」とのお知らせが。
現在は撤去されていますが、本来は池の横にこの小便小僧の由来を記した石碑もあり、それによると像が設置されたのは1952(昭和27)年のこと。1986(昭和61)年からは地元のボランティアセンターに登録している手芸グループ「あじさい」によって、月替わりで異なる衣装が着せられており、浜松町駅におけるひとつの名物ともなっていました。
一体、小便小僧に何があったのでしょうか。JR東日本東京支社に聞きました。
――小便小僧はなぜ撤去されたのでしょうか?
ホームドアの設置工事にあたり、安全なスペースを確保するために一時的に「お休み」をいただいています。
「夏休み」中に引っ越しも!?
――8月24日には元通りになるのでしょうか?
はい。しかしながら池や台座も含め、現在よりも田町寄りに移設します。小便小僧はその新しい場所に帰ってきます。
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これまで像があった位置は、ホームに停車した電車の先頭車両後方付近です。ホームドアを設置するとスペースが狭くなることから、乗り降りに支障しない位置へと移設する予定といいます。ホームドアは、まず山手線側に2019年度末までに、そして2021年度以降、京浜東北線側にも設置される予定です。
小便小僧や池などがあった場所(2018年7月、乗りものニュース編集部撮影)。
小便小僧の衣装づくりと着せ替えを行ってきた手芸グループ「あじさい」の後藤さんによると、小便小僧の初めての「お休み」は、毎月着せ替えを行ってきた「あじさい」にとっても初めてのお休みになったといいます。「新しい場所に移っても、これまでどおり活動していきます」と話します。
ちなみに、「あじさい」は毎月26日に小便小僧の着せ替えを行っていますが、8月は26日が日曜日のため、27日(月)に実施するとのこと。小便小僧が帰ってくるのは8月24日(金)ですが、3日間はもしかしたら裸かもしれないそうです。27日には、9月の衣装として毎年定番になっているお祭りの衣装を着せるとのことです。