今、「褒める文化」が組織の活性化や人材育成、さらには働き方改革を推進できるということで社内への浸透を図る企業が増えているという。だが、いざ称賛の気持ちを伝えるのは難しいもの。もっと気軽に、そして簡単に社員同士が称え合える仕組みがないだろうか。「RECOG(レコグ)」は、そんな想いを叶えるために開発された新たなサービスだ。

 「社員が定着しない」「生産性が上がらない」など、経営者や人事担当者の悩みは尽きない。こうした経営・人事課題を解決するために、「したことない。をへらす」を経営理念に掲げ、数々のユニークなサービスを提供しているシンクスマイル社が、チームワークや社員のエンゲージメントを向上させるチームパフォーマンスアプリ「RECOG(レコグ)」を開発した。 同社は2015年に社内SNS「ホメログ」をリリースし、社員が褒め合うポジティブなコミュニケーションを可視化するという独自性・新規性が評価され、1000社以上で活用されている。 新サービス「RECOG」の特徴について、同社代表取締役の新子明希氏は「ホメログのコミュニケーションを分析した結果、組織の生産性を上げる6つの行動特性(アクティブ、アイデア、タフ、スピード、ホスピタリティ、チームワーク)が分かりました。『RECOG』は社員がより気軽に仲間に称賛を贈り、良い行動を全体に共有できることに加えて、6つの行動特性に基づいてコミュニケーションを分析し、定着率や生産性の向上を支援するサービスです」と説明する。 「RECOG」という名称は、承認・称賛を意味するRecognitionからきている。「インターネットで『仕事』と検索すると、並ぶのは『辞めたい』『つらい』といったネガティブな言葉ばかりです。仕事を通じて満足感や充実感を得る人を増やすには、自分の仕事が誰かの役に立っていると実感しやすくすることだと考えています」(新子氏) 「RECOG」の使い方はいたってシンプル。上司・同僚・部下に対して1日1回、成果を上げたことへの称賛や職場で助けてもらった感謝などのメッセージをレターとして贈るだけだ。一方、贈られた人は「うれしい」「気づきあり」「やる気UP」「マイスペシャル」から選んでリアクションする。 こうしたレターのやり取りは全社員で共有される。「誰がどんな貢献をしているか、誰から感謝されているかなど、組織が大きくなるほど社員一人一人の活躍は見え難くなるものですが、『RECOG』はそれらを簡単に可視化できます」(新子氏)

 また、メッセージ数や称賛レベルに応じたポイントが社員に付与され、集計結果がランキング表示されたり、ポイントを社内通貨として利用できるなどの機能もある。 さらに、メッセージのやり取りをAIで分析し、社員の個性・強み、チーム状態などが可視化される点も画期的だ。分析レポートは、現場マネジメント、将来のリーダー候補の発掘や離職予備軍に対するフォローなどの人事施策に大いに役立つ。 ある飲料メーカーは、営業と開発・サポート部門のセクショナリズムに悩んでいたが、「RECOG」を使って、お客様からの感謝の言葉を、営業から開発・サポート部門へ贈るようにした。さらにマネジャーが良いコメントをタイムラインで共有したり、最高の顧客感謝を獲得した社員に賞品を贈呈するなどした結果、協働する文化ができ、各部門が全体最適を考えるようになったという。改善案の投稿件数は前年度比4倍、売上も予算比116%の好業績を達成した。 他にも、マネジャー層の育成、社員定着率、理念浸透、顧客満足度の向上などの課題に取り組む企業などが導入しており、企業規模を問わず成果が上がっている。 こうした導入の成果について新子氏は、「『RECOG』を活用すれば、“称賛+リワード”のグッドサイクルを回すことができます。その結果、職場や仲間や自分の仕事に対する愛着、いわゆるエンゲージメントが高まり、離職防止につながります。また、自分の活躍ぶりや強みを自覚することで仕事へのモチベーションアップも期待できます。そして、質の高いコミュニケーションがパフォーマンスを向上させるのです」と解説し、今後の目標として2020年10月までに3000社への導入を掲げている。 同社は「褒め研修」や組織診断コンサルティングなども用意し、万全の支援体制を整え、ポイント利用では福利厚生代行大手ベネフィットワン社と提携している。

 また、グルメアプリ「テーブルクロス」との連携では職場の仲間にレターを月10回以上贈ると途上国の子どもたちに給食が届けられる社会貢献の仕組みを取り入れるなど、「RECOG」を軸としたサービスの広がりにも力を入れており、顧客価値の創造に取り組んでいる。株式会社シンクスマイル
東京都港区赤坂2-15- 6 フィル・パーク赤坂3F
TEL:03-6826-3490
E-mail:info@recog.works