2019年卒業予定者の大学生の採用面接が6月1日に正式に解禁され、就職活動が山場を迎えている。2019年卒学生の6月1日現在の内定率は65.7%で、5月1日現在(42.2%)より23.5ポイント上昇していることがディスコ(東京・文京、新留正朗社長)の調査で分かった。

 2019年卒学生の内定率は65.7%。5月調査(5月1日現在)の42.2%から1カ月で23.5ポイント上昇し、2年連続で6割を超える高水準となった。

 ただ、5月調査では前年同期を4.7ポイント上回り内定出しの早期化が目立っていたが、ここにきて前年との差は縮まった(2.3ポイント差)。

 調査時点で就職先を決定して就職活動を終了した者の割合は31.4%。複数内定を保留しているなど未決定である者(3.8%)を合わせると、終了者は35.2%となる。前年同期(28.8%)より6.4ポイント上昇しており、内定取得者の終了ペースが早まった。

 その分、継続者の割合は減少し、活動継続者は「内定あり」(30.6%)、「内定なし」(34.3%)を合わせて64.9%だった。

 内定を得ていない学生に内定獲得の見通しを聞くと、「近々内定をもらえる見通しが立っている」が16.3%で、前年(15.4%)を0.9ポイント上回る。

 ただ、最も多いのは「選考中の企業はあるが、内定をもらえるかわからない」(57.8%)で、ここに「選考中の企業はなく、まったく見通しが立っていない」(14.5%)を足し合わせると72.3%になり、未内定者の7割強が先の見えない状況にあるようだ。

 一方、「就職以外の道(進学、留年など)を考えている」という回答が1割を超え(11.2%)、選考解禁直後にもかかわらず、早くも来春の就職を見送ろうという学生が一定数いることがわかる。

 調査は、2018年6月1日〜5日、2019年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象にインターネットで実施し、1145人の回答を得た。
(文系男子339人、文系女子352人、理系男子296人、理系女子158人)