羽生結弦選手(写真は2018年2月27日撮影)

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ニュースキャスターの木村太郎さん(80)がフジテレビ系情報番組「直撃LIVEグッディ!」(2018年3月2日放送)で国民栄誉賞に触れ、「大した勲章じゃない」「どんどん出すべき」と語ったことがネットで物議を醸している。

ネット上では、「受賞者を馬鹿にしているようで失礼!」「即刻撤回&謝罪を!」といった批判が出ている一方で、「時の政府のパフォーマンスに成り下がった感もある」との感想も出た。

「皆んな偉業を成し遂げた人達だけどなぁ〜」

この日の「直撃LIVEグッディ!」では五輪フィギュアスケート2連覇の羽生結弦選手(23)が国民栄誉賞候補になっていることを報じた。そして、柔道金メダル3連覇の野村忠宏氏、同じく水泳2連覇で4つの金メダルを獲得した北島康介氏、体操の個人総合2連覇内村航平選手にはこの賞がまだ与えられていない、とした。その時に木村さんはこう言い放ったのだ。

「どんどん出すべきですよ。これ、たいした勲章じゃないんだから。お金がかからないんですから、出したって。(過去に遡って)出してもいいんじゃないですか」

木村さんは日本人でも多数の受賞者がいるフランスの勲章「レジオンドヌール」を例に挙げ、国民栄誉賞受賞者も胸に略章を付けて、全員で並んで歩く、そんな賞にしたほうがいいのではないか、と持論を展開した。

これに対してネット上で反発が起き、

「言っちゃ駄目なことって分かんないかなぁ、おじいさん」「今までの受賞者だけでなく、羽生選手までも侮辱した発言。 即刻撤回&謝罪を」「『大した勲章じゃないんだから』って言っても、皆んな偉業を成し遂げた人達だけどなぁ〜」「大したことがないなら、廃止しろ!」

などといったことが掲示板に書き込まれた。

国民栄誉賞は、本塁打世界記録を樹立した巨人軍の王貞治氏を称えるために1977年に当時の内閣総理大臣・福田赳夫氏が創設した。以降、受賞者はその時の内閣総理大臣が決定し表彰する。18年2月末までに26個人と1団体に授与されている。メジャーリーガーのイチロー選手など辞退した人もいる。

ただし批判一辺倒かというとそうでもない。

「国民栄誉賞」の名前につられて過大評価されている?

国民栄誉賞は18年に入り早くも2人が受賞している。こんなふうに受賞者の数が増えるごとに感動が薄れ賞の価値が下がっている、と感じている人もけっこういる。時の内閣の人気取りのためショーとして使われるようになった、という批判や、選ばれる人は人気先行なのではないか、という疑問がある。掲示板には、

「なでしこジャパンにあげた時点で大した賞ではないな」「アスリートが大半、ってのがなんとも・・・」「たいしたものじゃないけど、『国民栄誉賞』 という名前につられて過大評価されているからな」

などといったことが書き込まれている。