海外旅行をする中国人が増える一方で、中国人旅行客のマナーの悪さなど悪い評判が一部で聞かれる。しかしこうした評判を耳にすることは、中国人にとっては複雑な心境になることのようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、「すべての中国人旅行客の民度が低いのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 海外旅行をする中国人が増える一方で、中国人旅行客のマナーの悪さなど悪い評判が一部で聞かれる。しかしこうした評判を耳にすることは、中国人にとっては複雑な心境になることのようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、「すべての中国人旅行客の民度が低いのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、観光地などで騒がしい集団がいると、周囲の人びとは「中国人ではないか」と思うほど、中国国外では中国人旅行客に対する悪いイメージがあると紹介した。確かに一部の中国人はまだ国外の様々な文化や習慣に通じていないゆえに、旅行先でトラブルを起こしているかもしれないが、それは必ずしも「中国人の民度が低いことと同じではない」と主張し、日本でマナーを守って節度ある行動をとる中国人も存在すると主張した。

 続けて、中国人旅行客が日本などで起こすトラブルのすべては「民度の低さではなく、習慣の違いから生じているものだ」と主張し、その事例をいくつか紹介。たとえば日本の路線バスでは後方から乗車し降車時に精算する方式があるが、中国は真逆で前方から乗り込み先に乗車賃を払う。こうした習慣の違いを知らない中国人旅行客が、前方から乗り込み車掌とやり取りしているのを聞くと、周囲の日本人は「騒がしい中国人だ」と感じるのではないかとした。

 また日本では安全上の点からバスが停車してから席を立つが、中国人はこうしたことを知らないので気を使って降車駅の手前で立ち、準備を始めてしまい、車掌から注意を受けることになると紹介。中国人は必ずしも民度が低いからトラブルが起きるのではなく、中国と各国の違いを理解しておらず、渡航先の現地の習慣に対する理解不足が原因であるため、中国人に「民度が低い」というレッテルを張るのは間違っていると強調している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)