英誌選定“今夏の移籍ワースト10”…パウリーニョやネイマールも

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 イギリスの月刊サッカー雑誌『FourFourTwo』のオンライン版が1日、“今夏の移籍ワースト10”を発表した。

 同誌によると、注意して欲しいのは選手の能力が悪い、という訳ではなく移籍金や年齢など、さまざまな状況によって選出されているということ。今までの最高額を大幅に上回る歴代最高額での移籍や、全体的な移籍金の高騰、14秒書類の到着が遅れたために移籍が認められなかったりと、今夏も話題の多かった移籍市場。その中から同誌が取り上げたワースト移籍を10位から紹介する。

10位 ギルフィ・シグルズソン(スウォンジー→エヴァートン)

 同誌の選出理由は「いい選手、ひどい価格」。推定4500万ポンド(約64億円)で移籍したシグルズソンが新たに創造性をもたらすことは間違いないが、8日に28歳の誕生日を迎えた同選手の適正価格を大きく超えていると分析した。もはや4500万ポンドではスーパースターを買えなくなったと同誌は嘆いている。

9位 アントニー・モデスト(ケルン→天津権健)

 29歳のモデストは昨シーズン、リーグ戦35試合で24得点とキャリアベストとも言えるシーズンを送った。天津権健でも活躍する可能性は高い。しかし3000万ポンド(約43億円)という価格で連れてきたモデストは、リーグの権威を高めたい中国にふさわしいとは言えないだろうと同誌は評価した。

8位 アレックス・オックスレイド・チェンバレン(アーセナル→リヴァプール)

 同誌は3500万ポンド(約50億円)という移籍金は悪くないと評価。しかし、ゴーサイン出したアーセナルにとっては不可解な移籍で、直近のリヴァプール戦でもスタメンとして起用したチェンバレンの代役がいないままの放出になってしまった。契約延長を断ってまで移籍を選んだというのが最近のアーセナルをよく表しているとも分析した。

7位 ネイマール(バルセロナ→パリ・サンジェルマン)

 1億9800万ポンド(約290億円)という世界最高額の移籍金でパリ・サンジェルマンへと移ったネイマール。現代で最高の選手の一人であることは間違いないが、同時にサッカー界は「億万長者のワンマンシップ」によって動くのかもしれないという疑念を植え付けてしまった側面もある、と評価した。

6位 ホセル(ストーク→ニューカッスル)

 プレミアリーグ昇格を果たしたニューカッスル会長は補強に“最大限”の予算を投じると公言していたという。その結果がこのホセルで、このストライカーのキャリアハイはシーズン9ゴール。ムダな移籍ではないが、必要としていた信頼の置ける得点源には程遠いと同誌は評価している。レアル・マドリードでの経験もあるホセルは第3節で初先発を飾り、チームに先制点をもたらした。

5位 ダニー・ドリンクウォーター(レスター→チェルシー)

 異常なほど高額な移籍金というのが同誌の評価。良い選手なのは間違いないが、3500万ポンド(約50億円)という移籍金を費やしたところでチームに劇的な変化は生まれない。さらにアントニオ・コンテ監督にとってはエンゴロ・カンテ、ティエムエ・バカヨコがファーストチョイスで、変化が欲しい時にはセスク・ファブレガスもいると疑問符をつけている。

4位 パブロ・サバレタ(マンチェスター・C退団→ウェストハム)

 サバレタの獲得は、長期的視野に欠ける行き当たりばったり的なクラブの現状をよく表しているというのが同誌の見解。人間性にも優れるサバレタだが、給料も高いベテラン1人でチームの雰囲気が変わることはほとんどなく、サバレタに特効薬を期待するのはお門違いである。そもそも偉大な選手が戦術的に貧弱なクラブで四苦八苦するのをだれが見たい? と同誌は疑問を投げかけた。