都立荒川商vs都立赤羽商・都立足立東・都立桐ヶ丘・都立農産
都立荒川商・鈴木
「打つべき子が打ってくれた」都立荒川商の石川 和也監督はこの試合をこう総括した。
都立荒川商は1回裏に四死球などで1点を奪うと、続く2回にも3番鈴木の犠飛で1点を追加し、主導権を握る。守りでは「冬を超えて、メンタルが強くなった」と評価する先発鈴木が、制球に苦しみながらも粘りのピッチングを見せる。鈴木は「後半に四球を出してしまったのが課題」と語ったが、冬のトレーニングで強化したことによって指先で押し込む感覚が強くなっていると手応えを口にした。
その鈴木は1回から5回まで、ヒットは許すものの、得点は許さない。「今日はブルペンから開きを抑えるように工夫して投げた」と語る鈴木のピッチングに守備陣もノーエラーで答えた。
都立赤羽商・都立足立東・都立桐ヶ丘・都立農産連合チームは3回表にチャンスを迎える。8番の岩井涼が中前打、1番の若林亮我も続き、若林が盗塁を決め二死一、三塁のチャンス。しかし都立荒川商の鈴木を前に、得点を奪うことができない。
試合が大きく動いたのは3回裏、都立荒川商の攻撃。先頭打者が四球で出塁すると、5番内藤が三塁線を破る適時二塁打で3点目。その後もヒットが飛び出し、都立荒川商はこの回に5点を加えた。
反撃したい都立赤羽商・都立足立東・都立桐ヶ丘・都立農産連合チームは6回表。先頭大矢慶信が二塁打で出塁すると3番横山慧人が鋭い打球の適時二塁打で1点を返す。
しかし7対1で迎えた6回裏、2本の適時打で2点を加え都立荒川商が9対1でコールド勝ちを決めた。
都立荒川商の石川監督は冬のトレーニングの効果が出ていると実感している。「打球が良くなった。去年打ててなかった子たちが打てるようになっている」。そして「次の試合の相手は強い。力があるわけではなので、チャレンジャーとして向かっていく。力が少ない人数なのでその気持ちだけは忘れず、頑張ります」と次への決意を新たにした。
勝利した都立荒川商は3月20日(月)の午前10時、総合工科高校グラウンドで東京と対戦する。
(取材・写真=編集部)
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