21日放送、フジテレビ「スポーツジャングル」では、リオデジャネイロ五輪女子柔道70キロ級金メダリスト・田知本遥がゲスト出演。「金メダルへの道は試練の連続」と題し、頂へと辿り着くまでに乗り越えた苦難の数々を紹介した。

まずは「国際大会で強制送還」として、2015年2月にドイツで開かれた大会参加時のエピソードを語った田知本。この時、彼女は風邪の症状が出たため、市販の風邪薬を服用するも、これにドーピングの恐れがある成分が含まれていたことが判明、ドーピング違反を避けるため大会を欠場することとなった。

試合をすることなく日本に強制送還されると、田知本には1年以上強化選手から除外されるペナルティが検討され、五輪出場の夢が絶たれる可能性もあった。だが、風邪薬の服用が故意ではなかったため警告処分となり、五輪への道が開けた。

この時を振り返り、「アスリートの中で市販薬を飲むなんていうのは(NG)。当たり前の知識がない」という田知本。その後、勉強すると「化粧水だとかシャンプーとかにもグレーなものが多い。100%大丈夫っていうものしか使わなくなりました」と語った。

続いて、「ツバを吐きまくって減量」というリオ五輪時のエピソードを説明した田知本。「前日に計量がある。本計量の30分前の仮計量に行ったら300グラムくらいオーバーしてた」と切り出すと、部屋に戻って暖房を付け、着込んで体重を減らそうと試みたという。だが、本計量まで時間がないことから、一部の選手が行っているというガムを噛んでツバを吐く減量法を実践。結果、計量をパスした彼女は「ツバって結構すごい」などと苦笑いを浮かべた。

さらに同大会において「日本代表唯一のノーシード」だった田知本は「オリンピック直前の国際大会に出れば、もうちょっとランクを上げてシード権を獲るという方法もあった」と話すも、「それよりも対戦相手の研究時間に当てて、1試合多くなるけど準備に当てたほうがいい」と切り替えたという。

「一人一人全部頭に入れて。ノートに書いて分析して準備をした」という田知本は、番組でノートを公開。一部のページには、右組手−左組手と高身長−低身長の4つに主要選手を分け、研究していたあとがあった。