今年8月、リオデジャネイロ五輪に出場したバレーボール全日本女子は準々決勝で世界ランキング1位のアメリカに完敗。五輪2大会連続のメダル獲得はならなかった。

その後、バレーボール全日本女子の新監督に中田久美氏の就任が決定。長きに渡って代表を牽引した木村沙織は今季をもって引退する意向を表明し、女子バレーボール界は大きな節目を迎えた。

その一方、女子バレーボール界の未来に期待するファンも多いだろう。17日放送、フジテレビ「ユアタイム」では「バレー 2人の新時代エース」と題し、この冬最後の「春の高校バレー」に臨む黒後愛(下北沢成徳)と宮部藍梨(金蘭会)をフィーチャーした。

今年の「春高バレー」を制した名門・下北沢成徳で1年生の時から活躍している黒後と、ナイジェリア人の父を持ち、昨年4月に高校生で唯一の全日本メンバーに選ばれた宮部。宮部はその年のワールドグランプリで代表デビューを果たし、17得点を挙げる活躍を見せたが、黒後についても、元全日本監督・眞鍋政義氏は「スパイクのパワーがありますよ。コース打ちもうまい。大山のパワー、木村のテクニックを上回ってほしい」と期待を寄せている。

そんな二人は仲もよく、黒後は宮部に「隣に並びたくない。足長いし、細いし。もっと筋トレやってほしい」といい、おどけてみせたが、下北沢成徳と金蘭会は高校バレーを代表する名門校同士。8月のインターハイ決勝では下北沢成徳が金蘭会を破って優勝し、10月の希望郷いわて国体では金蘭会がリベンジを果たした。

二人にとって高校生活最後の「春高バレー」。宮部は「最後はやっぱり決着というか、最後の最後で勝負したいですし、金蘭会で成徳と勝負するのは本当に最後になると思うので上がってきてくれないと困ります」と意気込み、19日に東京都代表決定戦に臨む黒部は「藍は2年の時はケガで(春高に)出れなくて、1年の時は自分がまだ全然成長できてなくて、お互いすれ違いってなっちゃったので3年生でやりたい」と静かに語った。