日の長い夏季に就業時間などを早めるサマータイムの実証実験が20日、札幌市を中心として北海道の一部の企業や行政機関で始まった。実験に参加する人たちは、夏季に時計を1時間ずらす「サマータイム」がどのような効果をもたらすか“体験”している。

 この試みは昨年から始まり、今年の参加規模は現時点で昨年比2倍以上の479社。呼びかけを行っている札幌商工会議所は「今年はまだ引き続き参加の申し込みがあり、最終的には500社、約1万4000人が参加することになりそうだ」としている。3208人が参加予定の北海道庁も来月4日から参加。実験は7月31日まで行われる。

 夏の日の長さを有効活用するサマータイムは、ヨーロッパやアメリカの一部で導入されており、照明や冷房のエネルギー消費を抑制できると同時に、時間を有効に使えるとされている。わが国でも第二次大戦後の1948年からサマータイムが導入されたが、約4年間で中止になった。しかし近年、地球温暖化など環境問題への対策として、復活の兆しが見える。【了】