16日に行われたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第5戦では、9回に大谷翔平がマウンドへ。ソフトバンクホークス打線を相手に、日本最速となる165キロのストレートを3度も投じるなど圧巻のピッチングで熱戦を締めた。

すると同夜、日本テレビ「Going! Sports&News」では、野球解説者・江川卓が大谷の「165キロ」にコメント。「すごいことです。すごいんですけど、あまり私の中では驚きがない」と切り出した。

「まず165キロのストレートが全部ファウルをされている」と指摘した江川氏。「まだ完成されたとは言えない。90%」と続けると、「165キロでバットに当たらないストレートがあって完成だと思う。それができると思う。今はまだバットに当たってしまうので、いつの日か当たらないストレートを投げれる日がくる」などと“未完成”とした根拠を説明した。

また、番組MC・上田晋也から「球速だけなら170キロくらいいくんですかね?」と訊かれると、江川氏は「彼の身長からすると170キロは逆に危ない。速すぎてもよくない」と回答。「肩に負担がくるので、そのスピード(165キロ)で浮いていくストレートを研究したほうがいい」とアドバイス。“球速”よりも“球の質”を求めるべきと持論を展開した。

だが、今季をもって現役を引退した“走塁のスペシャリスト”鈴木尚広は「全て完成系。クイックも上手ですし、唯一僕が走れるとしたら彼がフォークを投げてワンバンするくらい」と大谷を絶賛。上田から、江川氏が「完成していない」とコメントしたことをツッコまれると、「僕なりの意見です」と笑顔を見せた。