3番に入り打撃好調のDeNA・ロペス (C)KYODO NEWS IMAGES

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 ようやく、DeNAのロペスが長い眠りから目覚めた。

 今季は不動の5番として打線に組み込まれ、4番・筒香嘉智の後ろに控える形だった。しかし、大化けした“怪物”との勝負を避ける投手も少なくなくなってきたこともあり、ロペスは厳しい勝負を強いられた。

 そして、8月13日の広島戦(第2打席)から8月24日の阪神戦にかけて30打席連続無安打。ついにラミレス監督は大きな決断を下す。8月25日阪神戦からロペスの打順を3番に移した。

 この打順変更はラミレス監督の大きな賭けだった。報道陣からの質問は日に日に厳しさを増す。

「なぜロペスを使い続けるのか」

「二軍で再調整させるという考えはないのか」

「打順を落として楽な場所で打たせてみては」

 しかし、ラミレス監督は一貫して同じ回答を続けた。

「スランプは誰しもがある。私はチャモ(ロペス)の力を信じている。大きなスランプの後には大きな波がくる。自分の現役時代の経験でもそうだった」。

 8月25日の阪神戦。ロペスの打順は3番に繰り上がった。

 勝負を避けられる筒香の後ろを打つよりも、筒香の前を打つことで、相手バッテリーはストライクゾーンで勝負してくる。また、ロペス自身の重圧も軽減されるとみた。

 采配は的中した。この試合で31打席ぶりの安打、そして本塁打も放った。試合には敗れたが光が差した。そこからの4試合で、打率.688(16-11)、2本塁打と大爆発。チームは2位・巨人相手に3連勝をマークした。

 27日の巨人戦でお立ち台に上がったロペスは言った。

「調子は上がってきた。状態もいい。楽しくプレーして、みなさんと一緒にクライマックスシリーズに行きたい」。